巻頭企画 天馬空を行く

 

「すきじかん」で体験をご褒美に

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 “きっかけの仕組みづくり”。その一環として2015年10月から新たにスタートしたのが、NTTドコモと提携して提供するサービス「すきじかん」だ。年配者を主な対象に、毎号特集を組みながら様々な体験を紹介する定期購読誌で、サービスの会員になると月6000円で1枚、月1万1000円で2枚、雑誌に付いてくるチケットを使い、掲載コースを実際に体験することができる。サービスへの申し込みはドコモショップのほか「すきじかん」専用サイトでも受け付けており、ドコモの会員でなくても加入が可能だ。

「体験ギフトカタログのサービスと違うのは、ご年配の方が自分自身のために毎月新たな体験を楽しむことができるという点。最近のご年配の方は若々しくて元気があって、お金も時間も持て余しているのに『どこに出かけて行って、何をしたらいいのか分からない』という方が多いように感じます。これはそんな方々に向けて始めた提案型のサービスで、幸いにもリリース直後から多くの反響を頂いています。このサービスもギフトカタログ同様に、これから大きく成長させていきたいですね」

「子連れ出勤」に見る新しい働き方

「体験ギフトカタログ」に「すきじかん」。カタチの無い体験を通してあらゆる人に楽しいきっかけを贈る自由な発想は、どんな職場環境で生み出されているのだろうか。同社の考え方の源泉とも言える「プレイフル・スパイラル」─遊び心を持って働き、学び、遊び、その過程で身に付けたことをまた仕事の糧とするマインドを、実際に組織づくりや働く現場にどう落とし込んでいるのか、中でも革新的な取り組みと言える「子連れ出勤」について聞きつつ探っていった。

「今、会社に毎日子どもと出社しているのは3人で、ほかに僕も含めて9人くらいが月に1、2回ほど必要に応じて連れてきていますね。もともとこの制度は本腰を入れて導入したというよりは、僕が結婚後に親になるのが比較的早くて、子どもを小さいうちから職場に連れてくるようになったことから始まった習慣なんです。でも実際に今、待機児童が問題になっていたりと、子どもがいることで自由に働けないお母さんたちはたくさんいて、それはすごくもったいないことだと思うんですよね。ここで働いているお母さんたちも、ほかの職場では働けなかった可能性が高いからこそ、そのぶん喜んで働いてくれる。そうしてもらえると会社としてもありがたいし、彼女たち自身も助かる。さらに採用時には子どもを持つ優秀な女性たちが集まってきてくれるので、こんなにいいマッチングはないと思っています。それは子どもを持たない独身の社員にも言えることで、いろいろな人や物事が分断されている現代の社会では、独身者が子どもと触れ合う機会と言えば、親戚の集まりくらい。でもここの社員は毎日、子どもを定点観察することで、得ていることも学んでいることもたくさんあると思うんです。もちろん職場に小さい子どもがいるとなれば課題もありますが、それ以上に意義の大きいことだと思いますし、特異に思えるこの環境も、意外とすぐに慣れてしまうものなんですよね(笑)」

この子連れ出勤の導入によるプラスの影響は、社員の働く環境だけでなく、実質的な仕事上にも及び、さらにはその取り組み自体も広がり始めているという。

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「売れ行きが好調な『カタログ FOR BABY』は子連れ出勤導入後に実際に子どもを持つ女性社員から意見を聞いてつくったものですし、弊社の場合はこの制度が直接的な形で仕事にも活きています。とても良い制度ですし、これから先の社会ではきっとさらに求められていくはず。それならこの取り組みを弊社だけでなく100社、1000社と広めていくことができたら、世の中もいい方向に変わっていくんじゃないか─そう思って始めたのが『100社プロジェクト』です。
 これはブログや取材での情報発信や見学会を通して、実際に職場に子どもがいる様子を見てもらうことで導入を検討してもらおうという取り組みで、特に見学会の参加者の方々からは良い反応を頂いています。実際に今、従業員100人規模の上場企業を経営する社長さんが、当社の子連れ出勤制度にすごく賛同してくれて、導入を進めているところなんです。こんな風に、この制度がどんどんと広まっていくのが楽しみですね」

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