巻頭企画 天馬空を行く

たかの友梨をブランド化し、100年企業を目指す

好かれることがプラスになるのは、経営者に限らない。働く女性、いや男性を含めて社会で生きる全ての人々にプラス効 果をもたらすはずだ。

好かれるために必要なことを、たかの社長は簡潔に「魅は与によって生じ、求によって減す」と表現する。好かれるには魅力的であらねばならないが、その魅力は与えることで生まれる。何かを与えてくれる人は魅力的に見えるからだ。反対に求められると、魅力は減少する。

「100万円くれる人と、100万円貸してくれと言う人と、どちらが魅力的かを考えれば分かります。かつては社員の持ち家を支援したこともありますし、現在でも成果を挙げた社員には100万円はするバーキンのバッグを与えることもあります。そして目に見える形にして与えることも大事ですが、単に金銭や物質だけではなく、人の話を上手に聞けることも与えることです」

与えてくれる人は、いい人。しかし、いい人であるだけでは魅力的とは言えない。「魅」の文字は、左に「鬼」と書く。自分への厳しさや信念がなければ、魅力的とは言えない。仕事を持つ女性が魅力的であるためには、美・華、そして鬼が必要だと、たかの社長は説く。

たかの社長の「鬼」の面の1つに、会社行事への参加がある。同社には1泊の運動会、明治座を借り切っての新年会、社員旅行などいくつかの行事があるのだが、社員の行事への参加は厳しく促している。

「反旗を翻す社員は大抵、行事への出席をおろそかにしています。昔のことですが、『参加できないのであれば辞めて頂きます』とまで言ったこともあるくらいです。この会社は女性の会社ですから、お金ではなく、人への憧れでつながっているのです。会社が崩壊するのは社内の結束が緩んだとき。外部からの攻撃で崩壊することはありません」

スタッフの結束を重んじるたかの社長は、自身でも会議や会食などを通じ、スタッフとのコミュニケーションを密に取り、風通しのよい組織づくりに注力。同社には、一スタッフが直接たかの社長にメールを送ることのできる、ホットラインが用意されているとのことだ。

また同社には、有望と判断した社員の中から選抜し、「地獄の特訓」と呼ばれる研修に参加させる制度がある。厳しい環境や訓練のなかに身を置くことで自己を見つめ直し、頭のサビを取り除くために行われる研修だ。会社が順調に成長し17店舗を展開したころ、たかの社長はふと虚しさを感じたことがあった。そのときに参加した研修を通じて、小さな成功で満足するのではなく、さらに上を目指す気持ちになったそうだ。この体験を社員にも与えるため、成績のよい有望な人を選んでいる。かなりハードな研修だが、女性社員は過去1人の落伍者も出ていない。

さらに養護施設「鐘の鳴る丘少年の家」やカンボジアの小・中学校への寄付などボランティアにも力を注いでいる。最初は養母に育てられたことへの恩返しとして、たかの友梨個人で始めたものだった。やがて会社として取り組むようになるが、 これは社員が誇りを持てる会社にするためだ。ユネスコなどの他団体を通じて寄付すれば手数は省けるが、社員の目に見える形のほうがいいという配慮がある。

今後は、化粧品やジュエリーなどの物販と、エステ技術者を育成する教育機関の連携強化を図り、たかの友梨ブランド確立を目指す。100年企業に向かって歩を進めるのは、たかの友梨社長。サポートし、実現させていくのは、スペシャリストである社員たちだ。

(取材/2012年3月13日)

たかの友梨ビューティクリニック

代表者 たかの 友梨
所在地 〒151-0053 東京都渋谷区代々木3-37-5 たかの友梨レインボービル
URL http://www.takanoyuri.com

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