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カンパニータンクのゲストインタビュアを務めて3年目を迎えられた名高氏。
経営者との対談には、お互いの立場を踏まえて臨んでいる。

名高 いつも思っているのは、経営者の方々がそれぞれの人生のなかで何を考え、何を感じ、何を心がけてきたのか、そして今後どうしていきたいかを聞くことで、その方の人間性や経営者としての理念を掘り下げていくということ。そのなかで、たまには自分のやっている「役者」という仕事について話すこともあるかな。興味がある人には聞いてほしいし、そこに共通点を見いだせるかもしれない。

―実際にお話しされてみて、感じられた点は何かありますか?

名高 やはり皆さん、どうしたらお客さんに喜んでもらえるか、どうすれば自分の仕事を世のため人のために役立てられるのか、ということを一生懸命に考えておられるのだな、と。それは僕が役者の仕事のなかでも考えていることだし、共通点は多い。
実際、役者という仕事も職人芸の一種なわけで、コツコツと耐えず努力して自分の技術、芸を磨くという意味では職人さんに近いと思っている。となれば、共通する部分は必然的に多くなってくると思うよ。

―経営者の方も名高さんと仕事について語り合うことで、改めて自分の想いなどに気がついたり、 新たな発見をしたりすることもあるかと思います。

名高 僕自身がそうだからね。いろいろな経営者に会って話をすることで、僕自身得るものが多い。だから僕は、本当に経営者の方とお会いするのを楽しみにしているんです。「一期一会」という言葉があるけど、全ての出会いは偶然ではなく必然。そこには何らかのきっかけや得るべきものが、必ずあると思っています。
そして、経営者のなかにはものすごい熱を感じさせてくれる人がいる。それは努力であったり、信念、仕事への情熱。そういったものを感じることができれば、自分自身の心も洗われ、エネルギーをもらえることになる。お話のなかで、僕も感動の体験をさせて頂くことになる。僕にとっても、ありがたい話です。

名高氏に、今後会ってみたい経営者像を聞いてみた。

名高 普段からコツコツと努力をしている方、自分自身を磨いている方にお会いしたい。「匠」という言葉で表されるのかもしれないけど、精神、技術、人間性、それらが蓄積されている人物。そういう方とお話をするのは気持ちがいいんです。僕もそういう方とお話をすることで、気概や空気感なんかを勉強させてもらえたら嬉しい。経営者の方に「名高に会って話をしてみたい」と思ってもらえたら光栄だし、僕自身も楽しみにしています。

―では、「俳優・名高達男」の目標としては?

名高 やっぱり死ぬまで現役でいたいし、今はそのための準備というか、この先の人生を心身共に健康なまま過ごせるように努力をしています。具体的には栄養バランスを考えて体にいいものを食べるようにする、日々の運動を欠かさない・・・もう5年以上はそんな生活を続けています。全部緻密な計算の上でやっていることですよ(笑)。

 名高氏はある対談において、自身の強さを優しさで隠そうとする経営者の話を聞き、とても共感を覚えたそうだ。「それは本当に自分に自信のある人間でなければできないことなんだよ。僕もそういう人間でありたい」・・・そう、「男のロマン」を語る名高氏からは、経営者を惹きつける魅力を感じることができた。2012年には大作の出演も決定しているという名高氏の、今後のご活躍をお祈りしたい。

(取材:2012年3月)

名高 達男 なだか・たつお

京都府出身。金沢工業大学卒業後、ファッションモデルとして活動。1976年にTBS東芝日曜劇場「婚約時代」で俳優業に転じ、『ザ・ハングマン』シリーズの主役として人気を博す。その後も、スポーツマンのような恵まれた体格と円熟味を増した渋さで好演を続け、長きにわたり俳優として第一線で活躍している。

〜名高 達男 版画作品「岐路」〜 秋の落葉に埋もれた道を、子犬が歩く。
その先には、二手に分かれた道。
子犬の選ぶ先には、全く違う2つの未来がある。
描かれているのは子犬だが、これは人の一生における縮図。
人は皆、選択を繰り返して生きている。
これは名高達男が切り取った、人生のワンシーン。

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カンパニータンクのインタビュアとして活躍されている各界の著名人たちに本誌編集局が逆インタビュー。

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