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インタビュアとしての思い

──宮地さんは中小企業の経営者の方と対談するインタビュアとしても活躍中です。お話をする際にどんなことを意識されているのでしょう。

 普段生活する上で直接関わることのないようなお仕事も多いですから、疑問に思ったことを素直に聞くようにしています。「素人質問ですみません」と思いながらも、やはりそうしないと読んでいる方もどんなお仕事なのかイメージしづらいでしょうから。

──女優業とはまた違ったお仕事ではありますが、応用できる部分というのはありますか?

 そうですね、インタビュアを始める前は、経営者は堅い人ばかりだと思っていましたが、実際にお話を伺うと本当に様々な方がいらして、その考え方や話し方、意志の強さは役づくりの参考になります。私は高校から芸能のお仕事を始めたので、一般企業で働いたことはありませんが、対談を通じて社会を少し覗けているのではないでしょうか。例えばOL役を「会社はこういうもの」と思って演じるのは完全な想像ではありますが、それを熱が届く範囲で触れられるのがインタビュアのお仕事の魅力の1つだと思っています。

──これまでたくさんの対談をされてきましたが、中でも印象的な経営者の方はいらっしゃいますか?

 防災士の委員会を運営されている経営者の方ですね。私は子どもの頃に阪神・淡路大震災を経験していて、防災に対する意識は持っていたはずなのですが、東日本大震災が発生したときに何も行動を起こせなくて。「もっと、何かできたはず」。そう思っていたときに対談で防災士の仕事を知り、この先災害が起こってしまった場合に何かお役に立ちたいと思って、私も防災士の資格を取得しました。今は震災のあった日にブログを通じて防災意識を高めることしかできませんが、これから資格を生かせるお仕事があればもちろんやりたいと思います。

──では、弊誌にご登場される経営者の方々に向けてメッセージを頂けますか。

 女優業もそうですが、経営というのは社長さんがいないと成り立たない、代わりのきかないお仕事です。特に起業されたばかりの方は、「今頑張らなければ」と頑張りすぎてしまうかもしれません。しかし、体調を崩してしまうと先の目標もかなえられなくなってしまいますから、何よりもまず健康を第一にして頂きたいと思います。

“普通女優”として演技を続けたい

──役柄としては「頼れるキャラ」を演じられることが多いように思いますが、実際の宮地さんはどうですか?

 しっかりしているように見られがちなんですけど、実はそうでもなくて、普通以上に普通なんだと思っています。金銭感覚や時間感覚は芸能界の方よりも一般の方に近いでしょうし、学生の頃から、勉強も体育も音楽も、ずば抜けてできることもないけど、全くできないこともなく、本当に「普通」なんです。そして、お芝居の世界というのは、特殊な舞台設定の場合もありますが、多くの場合は普通の人たちの普通の生活を切り取ったもの。だから私もできるだけ普通な人間でありたいです。インタビュアのお仕事は、その「普通」の感覚を一般のものに近づけられる時間でもあると思っています。

──なるほど。その普通さを持ち合わせているからこそ、「キャラクター図鑑」の中の様々な役を演じられるのですね。

 少し足を伸ばせばどんな役にもなれる、偏りのない立ち位置にいるのだと思います。今まで「難しくてできない」と思って断った役はありませんし、これからもどんな役であっても演じることができる女優でありたいですね。そんな“普通女優”として、「宮地真緒って、普通の人の役をやらせたらうまいよね」と言われたらいいなと思います。

──女優として活動を続けられて15年以上が経ちましたが、これからはどんな活動をされていくのでしょう。

 40歳になっても女優を続けていることが現在の目標です。今は確固たる軸が持てていない気がするのですが、その頃までにはしっかりと軸を持とうと思います。そして、若手の役者さんばかりの作品でも「宮地真緒が出ているなら心配ない」というような安心感を与えられる女優になれればいいですね。
 あと、最近は怒られたいと思っていて。長く演技を続けてきて、怒られることが少なくなりましたが、怒られると「なにくそ!」という負けん気が出てきますから。そうして熱を持ち続け、お芝居だったら脇役にも主演にも挑戦しながら、もっと演技がうまくなれるよう、努力していきたいです。

(取材:2017年3月)

宮地 真緒

みやじ・まお/兵庫県淡路島出身。2002年、NHK連続テレビ小説 「まんてん」でヒロインに抜擢され、宇宙飛行士を目指す主人公を演じて脚光を浴びる。以降、ドラマ・映画・舞台・バラエティ・グラビア等で活躍している。また、山口百恵の「秋桜」をカバーし、歌手デビューも果たす。震災の経験を生かそうと地域防災の普及を図る「防災士」の資格も取得。また自称「マンガ・アニメおたく」という意外な一面も持っている。
■ 公式ブログ
http://ameblo.jp/miyajimao/

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