仕事は自分らしくいられる場所
──石黒さんにとって、お仕事を続ける上でのやりがいや、モチベーションになるものは何でしょう?
私は毎日ワクワクドキドキできる人生を送ることが理想なんです。番組収録中に思わぬハプニングなどがあると、その場に対応するために頭も使うし、ハラハラしてすごく楽しくて。それから、私にとって仕事は“自分らしくいられる場所”。家に帰れば主婦であり、お母さんでもあるので、「石黒彩」に戻れる瞬間ってあまりないんですよ。だからこそ仕事を楽しめるし、次のお仕事を頂くためにはどうすべきかを常に考えて、いくつになっても仕事をしていたいなと思っています。
──生涯現役というわけですね。仕事でのこだわりや、ご自身の信念などはありますか?
その瞬間を無駄にしないことですね。例えば、「モーニング娘。」時代の握手会では来てくださるファンの人数がすごく多くて、一言「ありがとうございます」って言う間に3人くらいの方と握手するほど、とにかく早く進んでいくんですよ。私たちは何万人と握手しますが、ファンにとっては一度きりの体験。そこで自分が逆の立場だったらと考えると、そのほんの1秒くらいの時間も無駄にするのは絶対に良くないなって思ったんです。同様にテレビ番組の収録では、どんな表情で座っていたら一番映りが良いかとか、どの瞬間でも常にベストな状態でいられるように考えています。デビュー以来、応援し続けてくれているファンの方々のためにも「いつまでもきれいでいないといけないね」って、よく(中澤)裕子ちゃんとも話していますね。
夢をかなえるための秘訣とは
──弊誌のインタビューで心掛けていることはありますか?
私は人間観察が好きで、電車の中で乗っている人を見ているだけでも楽しいんです(笑)。だから、インタビューは本当に好きな仕事なんですよ。先ほども言ったように、私はその瞬間を大事にしているので、「COMPANY TANK」で経営者の方にインタビューするときも、お話は絶対に聞き逃さないように心掛けています。それと、自分が与える印象は特に意識しているんです。「この人、苦手だな」と思われたら、良いお話は聞き出せないですからね。
──これまでお会いした経営者の中で、印象に残っている方はいらっしゃいますか?
私は将来的に何か事業をしたいと考えているので、特に女性経営者の方からは、とても影響を受けていると思います。私の周囲にはすごい才能を持っているのに、なかなか注目されない人が大勢いるんです。そんな人たちと一緒に、女性目線で何か発信できたら楽しいなって。経営者の方々が生き生きと仕事をされている話を聞いて、私も夢が広がりますね。
──では、新たに挑戦してみたいことや、今後の夢などもお聞かせください。
今まで経験していないことは、全部してみたいですね。今あるものだけを楽しみに生きていくのはつまらないと思うんです。“元モーニング娘。”としてお仕事を頂けているのは、すごく光栄なこと。でもそれだけではなくて、新しい取り組みにも精一杯、挑戦していきたいです。私は、夢をかなえるためにはそれを思い続けることと、とにかく行動することが大事だと思います。私も夢を思い続けて、自ら行動することで、憧れていた方々との共演を実現できました。だから、絶対かなえてやるぞって強く思ったら、良い結果として表れるんじゃないかな、と感じますね。
──思い続け、実際に行動することが大切なんですね。最後に、夢に向かって挑戦を続ける経営者の方々へメッセージをお願いします。
インタビューをしていて出会う経営者の方々は、皆さん常に夢を持って新しいことにチャレンジされていたり、どうすれば目標を達成できるかを一生懸命考えられていたりして、とても素敵だと思います。夢に向かって走っている大人ってすごく格好良いと思うので、これからもたくさんの経営者の方々にその姿を見せて頂きたいですね。陰ながら応援していますので、ぜひ頑張ってください!
(取材:2018年8月)
石黒 彩
いしぐろ・あや / 1978年生まれ、北海道札幌市出身。「モーニング娘。」の初代メンバーとして活躍後、パタンナーを目指して2000年に服飾専門学校に入学。結婚・出産により主婦業に専念したのち2003年に芸能界に復帰、妊娠・子育てを日記形式で綴ったエッセイを出版した。現在はママタレントとして、TV番組出演のほか子育て支援や料理教室などを展開。同世代の母親たちからの共感を集めている。
■ 公式ブログ
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