小学生の頃からサッカーに打ち込み、18歳からは大学に通いながら母校の高校で指導者としての活動も始めた。年間400試合を観戦するなど、自身の上達と指導理論の確立に身を削り、その成果を子どもたちに伝えようと、目黒区に「GROWTS Kids Academy」を開設した。
GROWTS Kids Academy | |
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住所 | 〒152-0023 東京都目黒区八雲1-3-1 |
URL | https://growts.com/ |
岩崎 「GROWTS Kids Academy」さんは、幼児から小学生までを対象とした運動教室だとうかがっています。特にサッカーに力を入れているんですよね?
須田 はい。サッカーは私がずっと打ち込んできたスポーツでして、岩崎さんのおっしゃる通り、当アカデミーで最も注力している種目です。その他、速く走ったり素早く動いたりする力を養う「アジリティクラス」や、子どもの姿勢改善に役立つ「体幹★バランスクラス」、運動能力のベースを作る「ミノコナシクラス」などをご用意しています。
岩崎 クラスの名前を聞いただけでも楽しそうな感じが伝わってきます。須田代表が子どもたちを指導される際に特に心がけていることはありますか?
須田 ただ単にサッカーがうまくなるとか、足が速くなるとかを目標にするのではなく、「心を育てる」ことをモットーにしているんです。最近は自己肯定感の低い子が多いと言われており、実際、現場で子どもたちを見ていてもそう感じます。それがなぜなのかというと、おそらく人から褒められることが少ないからではないでしょうか。だから自分に自信を持てなくて、何をするにも消極的になっているのだと思います。当アカデミーではもちろん技術も教えますが、例えばボールを追いかけている時の子どもの表情に注目して、サッカーに夢中になっているかどうかを見ることも同じぐらい大切にしています。自信なさそうにプレーしている子にはどんどん声をかけ、良い面を伸ばしていくようにしたいんです。
岩崎 褒めて伸ばす指導の重要性は、日本でも20年ほど前から盛んに言われるようになりましたが、私が競技者として泳いでいた頃は、コーチにフォームを直されて、言われた通りにやっていた感覚があったんです。そのせいか、自分が指導者になってからも、最初はなかなかうまく褒めることができませんでした。
須田 難しいですよね。相手をよく観察しないと、褒めたくてもどこを褒めればよいのかわかりませんから。それもあり、当アカデミーは1クラス5、6人の少人数制にしています。サッカーの試合をするには少ないと思われるかもしれませんが、コーチ1人で15人や20人もの生徒を受け持っていては、一人ひとりの個性を捉えて丁寧に指導するのは困難です。少人数制で目と目を合わせて取り組むことで、それぞれの子どもの得意なこと、苦手なことを正確に把握し、各人に合った指導法を見つけることができます。
岩崎 それは素晴らしい!「GROWTS Kids Academy」さんの活動で、今後挑戦してみたいことは何でしょうか?
須田 もし可能ならば、自分たちでフットサルコートをつくって、子どもたちがもっと自由にボールを蹴られるようにしたいですね。さらには、バスケットボールや水泳もできる環境を整えていきたいとも思っています。

GUEST COMMENT
岩崎 恭子
須田代表が子どもたちにサッカーを教える中で感じた苦労や喜びは、水泳の指導でとても悩んだ経験のある私にとって、共感できるものでした。保護者の方と積極的にコミュニケーションを取って、一緒に子どもたちを支えようとする姿勢にも感心します。対談の最後に話してくれた夢がかなうといいですね!