仕事を休まなくても可能な断食術を提案
宍戸 渡辺さんが実際にどんな指導をされているのか教えてください。
渡辺 断食は「つらそう・しんどそう」といったイメージを持たれる方もいると思います。しかし専用ドリンクを使えば、3~10日ぐらいの断食はまったくつらくありません。いくつか注意事項はありますが、それ以外は普段通りの生活を送れるファスティング法を伝えています。クライアントの食事や生活習慣をAI診断で分析し、体質や目的に応じて標準的な3日間の断食期間を長くしたり短くしたり、補給する栄養素なども細かくサポート。基本的には、洋食を和食ベースに変えるだけで驚くほど体質が改善され、楽にファスティングができる体になります。日常生活においては1日当たり1~1.5食を摂って無理なく続けられる「ゆるやかなファスティング方法」も勧めています。あまりストイックになり過ぎると、 本人が大変なばかりか、周りとの人間関係にも影響が出やすい──かえって余計なストレスを背負う結果になってしまう可能性もあるでしょう。そこで私が提案したいのが、ゆる〜いファスティング、略して“ゆるファス”です。
もっと発信してファスティングを文化に
宍戸 2019年には『成功男の超断食術(発行: パブラボ)』を出版されたそうですね。“成功男”とありますが、お客さんの男女比が気になります。
渡辺 やはりご自身の健康への関心が高いからか、女性の方が多いですね。本の中でも紹介していますが、ファスティングは各界の成功者の方たちが実践し、自分を高めてきた方法なんです。ご自身のパフォーマンスを上げる手段として男性にも注目してもらえると嬉しいですね。
宍戸 今後についてはいかがですか?
渡辺 「ファスティングを文化にする」 という大きな目標があります。ファスティングを文化にするということは和食文化の継承でもあるんです。そこで私はファスティングを中核に置き、食育と身体操法と冥想呼吸法を取り入れた総合健康法を“和伝健康道”と呼んで普及しています。また、最近ではファスティングによる免疫アップが可能かどうかを確かめるため、私を含むファスティングマイスターの有資格者が被験者となり実証実験が始まったんです。良いデータが集まって論文にできれば、ファスティングはダイエット目的だけにとどまらないと胸を張って言えるようになります。どんな結果が出るか今からワクワクしているんです。ファスティングは私の人生を変えてくれました。そんなファスティングがもっと多くの方たちに広まり、健康の維持向上に役立つよう、これからも発信に努めていきます。
仕事を休まなくても実践できる!医師も勧める正しい断食術

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GUEST COMMENT
宍戸 開
幼少時にご自身の病気と向き合った経験のある渡辺さんだからこそ、人の心と体について深く考え、より良い健康づくりの方法を探求していけるのだろうなと思いました。まったくつらくないという独自のファスティング法もとても興味深いですね。体の不調を感じている方はぜひファスティングの専門家である渡辺さんを頼られてみてください!