ベトナムで通訳の仕事を経て、人材派遣の分野で起業。コロナ禍をきっかけに日本に帰国した後、人脈も知識もゼロの状態から優れた営業力を以て2021年に(株)RandN(ランダム)を設立した。ベトナムと日本の架け橋になること、そして世界平和という目標に向け、現在はリフォームから新築に至る施工を手がけている。

株式会社 RandN(ランダム) | |
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住所 | 〒 253-0105 神奈川県高座郡寒川町岡田2-11-9 タリフⅡC |
URL | https://randn1026.com/ |
新築工事からリノベーションまで多様な工種に一貫対応する(株)RandN(ランダム)。代表取締役社長である境氏はベトナムでの起業後に日本へ帰国し、未経験の状態から自ら現場を回って同社を設立した。その熱意と原動力に、野球評論家の飯田哲也さんが迫った。
未経験から建築業界で起業を果たす
飯田 まずは、境社長が(株)RandN(ランダム)さんを設立された経緯をお聞かせください。
境 私自身が日本育ちのベトナム人であることから、いずれは日本とベトナムとの架け橋になる仕事をしたいという思いを強く抱いていました。2016年にはベトナムへ渡って会社を起こし、ベトナムの日本語学科の学生に向けた就職支援セミナーを開催するなど、人材派遣の分野に従事していたんです。しかし、コロナ禍の影響から事業がストップしてしまい、日本へ帰国することに。手をこまねくさなか、新たな挑戦として選んだのが建築業でした。そうして2021年に(株)RandN(ランダム)を設立し、新築の内装・外装工事やリフォーム工事などの施工業務をスタートさせた次第です。
飯田 これは驚きました。まったく未経験の状態から総合建築業に踏み出されて、ご苦労も多かったと思います。
境 当社では私が営業を行い、いただいた案件を職人の方々に外注として依頼するという、仲介・管理業務を主に手がけています。地元の不動産会社や工務店では既存のお客様との信頼関係が構築されて新規参入が難しいため、現在は異分野であるデザイン会社や商社などにお声がけをし、お仕事をいただいているんです。ベトナムでの人材派遣業と感覚的には似ているので、大変なことや慣れないことも多いですが、その分ひたすら挑戦を続けてこられたのだと思います。
飯田 それにしても建築業界でのつながりがなかった境社長は、どのように外注の職人さんを集められたのでしょうか?
境 最初はとにかく目に入った工事現場に飛び込み、職人さんに「こんにちは。皆さんはどこから来ているんですか?」と聞いて回ったんです。また、近所の居酒屋さんでも建築の職人さんらしい人に声を掛けてお話しをし、翌日には仕事中の現場を訪ねて対話を重ねていきました。そうして関係性を広げる中で、私を信頼してくださる職人さんの存在があったからこそ、新築からリフォーム、解体・内装・外装・外構まで一貫して対応可能な会社へと成長できたんです。
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