頭、心、体のすべてをしなやかに
宍戸 では、楜澤さんが受講生の方々と接する中で大切にされていることは何でしょうか?
楜澤 自分軸を整えて人生を豊かにしていくために、「頭」「心」「体」の3つをしなやかにして過ごせるようアドバイスすることですね。人間は、年齢を重ねるとこの3つがどんどん固くなってしまいがちですが・・・しなやかな状態であれば人との関係も良くなっていくでしょうし、信頼も高まり、問題解決や目標達成がどんどん早くなると思うんです。特に私がお伝えしたいのが睡眠を大事にすること。何かを達成しようとすると、ほとんどの人は寝る時間を削って頑張りますよね。ただ、やはり1日8時間の睡眠時間を確保して自然のリズムに体を合わせていただきたいですね。
宍戸 なるほど。私の睡眠時間は6時間ほどなのですが、もう少し増やしたほうが良さそうですね!それにしても果樹園を経営する楜澤さんの生き方の根本には、やはり農業があるような気がします。
楜澤 宍戸さんのおっしゃるとおりです。講座も果樹園と同じだと思っています。土台となる土づくりをして私が受講生の皆さんに種をまき、そして皆さんの中で少しずつ芽が出て、花を咲かせていってほしいんです。実際、講座を受けてくださった皆さんは自分のやりたいことを始めたり見事に花を咲かせたりしています。
宍戸 そうして口コミも広がり、楜澤さんのもとにはこれからも多くの方が集まってくるでしょうね。楜澤さんはとても親しみやすい雰囲気をお持ちですし、受講生の皆さんも生徒と先生という堅苦しい関係ではなく、友達と一緒にいるような感覚で講座を受けているからこそ、得られるものも多いのかもしれません。
楜澤 ありがとうございます。皆さんが活躍を通じてさらに新しい種をどんどん飛ばしているといった話も耳に入ってきて、それが私はとても嬉しいんです。
ポニーがいるふれあいの場を構築
宍戸 ところで、「ファンタスティック ライフ クリエイター」というユニークな肩書には、どのような思いを込めていらっしゃるのでしょうか?
楜澤 たくさんの女性に本当におもしろい人生を送ってもらいたいと思って、この肩書を付けました。
宍戸 ここまでお話をうかがい、充実した日々を過ごしていらっしゃる様子が伝わってきました。そんな楜澤さんの今後についてもお聞かせください。
楜澤 現在私は、この果樹園の一角でポニーを飼おうと思っているんですよ。私の家の前は小学生や中学生の通学路になっているのですが、なんの変哲もない家にポニーがいたら子どもたちはびっくりしますよね(笑)。ポニーでセラピーをしようという大げさな計画ではなく、学校の行き帰りに気が向いた子どもが餌をやったり、世話をしてくれたり、遊んだりして触れ合いの場になればいいな、とただそれだけのことなんです。私は果樹園の仕事で忙しかった両親の代わりに、近所の方々に育てていただきました。だから、恩返しのためにも地域の子どもたちの健やかな成長に貢献していけるよう歩みを進めていきます。

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GUEST COMMENT
宍戸 開
周囲の女性と一緒に人生を楽しみ、心が寄り道できる場所を提供したいという熱い思いを語る楜澤さんには、どんな悩みも相談できる気さくなお人柄を感じました。地元の方に必要とされる人間になることを目指していらっしゃる姿勢にも感銘を受けましたし、これからのさらなるご活躍で佐久の皆さんのよりどころとなっていくことでしょう。