エアフィルターの再利用が可能に
宮地 尾形社長の理念は実に素晴らしいですね。建設業界の方たちにもさぞ喜ばれていることでしょう。
尾形 これまで建設機械のメンテナンスは、運転手に任されてきました。壊れた場合は工場で修理することもできますが、エアフィルターやオイルなど消耗品の入れ換えは現場で疲れた体にムチを打って運転手さんが自らやっていたんです。そのため、うっかり交換時期を間違えると重機が使えなくなり会社に損害を与えることもありました。その難題を解決するのが当社の定期的なメンテナンスサービスというわけです。
宮地 建設機械はとにかく高価ですから、とてもありがたいお取り組みですよ。
尾形 かつて私は商社で建設機械を販売していました。でも、1台数千万から億単位にもなる価格の重機を売っているのに、「メンテナンスは知りません」という売りっぱなしの仕事に対して次第に疑問を感じるようになったんです。例え中古でも販売した責任は確実に果たしたい―多大な借金をして重機を購入されたお客様のために、修理の回数を少しでも減らしたいという思いも私の原動力の1つになっています。そのために私はオンもオフも関係なくお客様と連絡を取り、プライベートでも親密なお付き合いを続けています。また、修理工場の方からは重機のメンテナンスについて、税理士さんからは補助金に関するアドバイスをいただくなど、多様な専門家の協力で建設会社の経営をバックアップしているんです。おかげさまで当社の評判は口コミで広がり、すでに私1人だけでは手が回らないほどお客様が増えてきています。
宮地 尾形社長の奮闘で、建設業界がますます元気になると私も嬉しいですよ!
尾形 ありがとうございます。近年は重機オペレーターに女性の方も増えてきました。ただ、今の建設現場は安全重視のために塀で囲われて中が見えません。災害を防ぎ大事な国土や家族を守る仕事なのに、働いている様子がわかりにくくなっているのは残念なことです。だからこそ豊かな日本をつくり上げるためには建設業の活躍が欠かせないことを大勢の方に知ってもらいたいと思っています。また、私は地方の活性化にも貢献し日本を元気にしたいと考えているんです。
宮地 社長は北海道のご出身でしたね。
尾形 ええ。30年前の私は、北海道の田舎でジャージを着て走り回る小学生でした(笑)。でも、情報網や流通網が発達した現在は、無理に東京を目指す必要はありません。地方にいても頑張れば成功できますし、田舎だからといって未来を諦める必要はない。私は全国を回って子どもたちに勇気や目標を持つことの大切さを伝えたり、地方と都会の教育格差・経済格差を減らしたりする活動にも取り組もうと意欲を燃やしています!

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GUEST COMMENT
宮地 真緒
重機が壊れてから慌てて修理に出すよりも、定期的にメンテナンスをするほうが環境に優しくコストも削減できます。建設会社を支え環境保全に貢献される尾形社長のご活躍が、私たちの暮らしに身近だということが対談を通してよくわかりました。これからも多くの方が建設業に興味を持ち、社長と共に日本の自然を守ってくださるよう私も応援しています!