インタビュー

スペシャリスト

理想の自分を描き出しゴールに導く

矢部 では、ここからは山田代表が現在手がけていらっしゃる独自のカイゼンについて、詳しく語ってください。

山田 製造現場にはモノの流れという目に見える要素がありますが、製品開発や事務系の仕事はモノの代わりに情報を扱い、それが人間の頭の中に詰まっています。これをカイゼンに結びつけるには、人の心を理解することが重要です。そこで、私は認知科学をベースにしたコーチングを学び、カイゼンと合体させるこれまでにないアプローチを行っています。

矢部 コーチングは、カイゼンにどのような好影響を与えるのでしょうか?

山田 鍵となるのは「脳の使い方」です。カイゼンとは自分の未来を変えること。そのためには無意識の中にある「本当になりたい自分」を意識化する必要があります。ほとんどの人は自分でも気付かぬうちに思い込みにとらわれ、何事も「これでいいや」と現状維持に走りがちです。しかし、頭の中のフィルターを外してなりたい自分を設定すると、それまで目に入らなかった情報を脳が探し始めるようになります。その状態へ導くのが、コーチングというわけです。

矢部 「自分にはできない」と勝手に遮断していた情報が入ることで、理想の自分へと近づいていけるのですね。

山田 おっしゃるとおりです。あるべき姿と現実とのギャップを解消し、理想を描き出すことで個人や会社をゴールに導く。そうして最大の効果を発揮するのが、私のカイゼン支援の神髄なのです。人材育成そのものと言っても良いでしょう。

矢部 山田代表がカイゼンに携わられたことで、実際に企業の現場が好転したエピソードがあればぜひ教えてください。

山田 では、ある会社の製造部のカイゼン支援をさせていただいた時のことをお話しします。その会社の現場は、親会社から「品質が悪い。このまま変わらないなら仕事を出せなくなる」とお叱りを頻繁に受けていました。そこで私がまず提案したのは、作業を正確に行うための標準書を作成し直すことでした。これは多くの現場で起こることなのですが、リーダーだけで作成された標準書では、製造現場の社員は「自分には関係ない」と無視してしまうケースが非常に多いんです。

矢部 それでは商品の品質が落ちて信用を失ってしまうのも必然ですね。

山田 ええ。そういうわけで、私はリーダーと現場社員の方に集まっていただき、作業の進め方について確認しつつ、忌憚のない意見を言い合う場を設けました。それを何度も繰り返し、新しい標準書が完成したのは1年後。全員が参加して仕上げた標準書に基づいて製造に取り掛かったところ、まったく不具合のない商品をつくれるようになったんです。私自身、大きな感動を得られました。

矢部 それは素晴らしい。皆で力を合わせてつくり上げることで当事者意識が生まれて、標準書通りの仕事ができるようになったのですね。カイゼンには、チームの結束も不可欠である、と。

山田 そうなんです。例えば、「新商品は開発部が作るもの」と決めつけず、資材部などを始めとしてさまざまな部署が参画することでものすごい力が湧き出てきます。プロセスをカイゼンし、全員の力で前に進める環境を支援するのが私の役目です。そうしてカイゼンを達成できた時には、私の中にも大きな喜びとやりがいが湧き上がってきます。

矢部 山田代表には、さらなるご活躍でより多くの人を元気にしていただきたいです。今後についてはいかがですか?

山田 ありがとうございます。ここまでの取り組みで、物理空間だけでなく情報空間でのカイゼンもできるという手応えを感じているので、引き続き企業様、個人様のお力になりつつ、これからの時代を担っていく若者たちの未来もカイゼンできるよう、全力を尽くしてまいります。

GUEST COMMENT

矢部 美穂

どれだけ技術が進歩しても、人が関わる以上は、どの仕事にも課題は発生します。そんな中、豊富なご経験とコーチングの技術でカイゼン達成へと導く山田代表の存在は、企業にとって頼もしい限りでしょう。これからも、代表ならではのノウハウを広く伝えることで、多くの企業の成長を促し、人々の豊かな暮らしを実現していただきたいと思います。

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