インタビュー

医療・福祉

ケアタクシー さくら

代表
武藤 信一 / 武藤 生恵
知的障害のある娘と高齢の母の介護で苦労を重ね、いざという時に救急車を呼べない事態にも直面。民間救急の存在を知り社会貢献のために夫婦で2021年11月18日に「ケアタクシー さくら」を設立した。開業から依頼は増え続け、2022年2月からは車両を増やすなど着実に事業を成長させている。

ケアタクシー さくら
住所 〒354-0018
埼玉県富士見市西みずほ台1-15-13
URL https://www.caresakura.com/

大路 武藤代表ご夫妻が、事業を立ち上げられた経緯から教えてください。

武藤(信) 私たちには知的障害のある娘がいて、特別支援学校を卒業した後に作業所へ就職もできたのですが、数年前にストレスと思春期が重なったのか急に言動が怪しくなり暴れだしてしまって。傷病者の緊急搬送ではないため救急車を呼ぶこともできず、行政や消防、警察、福祉関係の方々のお世話になりながら、なんとか乗り越えてきたんです。

武藤(生) また、2021年に97歳で他界した私の母が、生前に入所していた施設で職員の皆さんから家族のように温かく接していただいていて···。

武藤(信) 今まで家族を支えてくださった方々や社会への恩返しをしたいという気持ちが芽生えたことから、私が前職を早期退職し、起業することを決意しました。事業としては、かつての私たちと同じように「救急車を呼びたいのに呼べない」という方のお力になるべく、民間救急を始めることにしたんです。

大路 近年は高齢化社会で福祉サービスも充実しています。その中で民間救急の特長はどんなところにあるのでしょう?

武藤(生) 介護タクシーなどと似ていると言われることもあるのですが、民間救急の最大の特長は看護師が同席し、車内で医療行為を行えるという点です。車両にはベッドやAED(自動体外式除細動器)、酸素ボンベ、たん吸引器といったさまざまな設備を導入し、患者様の転院・退院時の移動やご自宅からの通院・外出などを幅広くサポートしています。

大路 お二人が第二の人生を民間救急に懸けていらっしゃる様子がひしひしと伝わってきて、頼もしく感じます。

武藤(信) 私たちは誰よりも患者様やご家族の気持ちを理解し、寄り添うことを大切にしています。目的地まで安全にお連れしつつ、心と心の交流ができれば、と。時折、車内で娘や母のエピソードを話すと「こんな話が聞けるとは」と感動してくださる方もいらっしゃるんです。

武藤(生) 民間救急は娘と母が導いてくれた仕事。介護には苦労がつきものですが、どんなにつらくてもいつかは道が開けると、皆様にお伝えしています。そうして患者様やそのご家族から「助かりました」「ありがとう」と感謝の言葉を掛けていただけると、温かな気持ちになるんです。また、さまざまな方と出会う中で自分たちの成長を実感できるというのもこの仕事の醍醐味だと感じます。

大路 世の中に必要とされる事業としてますます認知度を高めていくことと思います。最後に、将来のビジョンについても力強く語っていただけますか?

武藤(信) ありがとうございます。「悩み苦しんだ冬にも、必ず春はやってくる!」との確信で、これからも人の恩を忘れず、初心の精神で、どこまでも「ひとりの人を大切に」をモットーに事業の発展、開業を支援してくださった所属グループのハートフルサービスの大発展のため、全力で取り組んでいく決意です。

GUEST COMMENT

大路 恵美

とてもおだやかで、謙虚なお人柄がにじみ出ている武藤代表ご夫妻。お二人になら搬送中の患者さんも安心して身を任せられそうだと感じました。娘さんやお母様の介護を経験されているからこそ生かされる部分も多いと思いますし、早期退職してからの新たなチャレンジを、私も全力で応援しています!


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