インタビュー

製造・技術

完璧に仕上げた中古車を販売

矢部 (株)Ohyama.さんは、「ar.」というブランドでオリジナルの中古車も販売していらっしゃいます。車の改造はお手のものというわけですね。

大山 はい。そもそも当社のような板金塗装の会社は、ディーラーさんから修理のご依頼をいただくことで成り立っています。でも、それだけで事業を拡大するのは難しく、口下手な職人は自分で営業しお客様を増やすのも苦手なんですよ。そこで私が考えたのが、仕入れた中古車を自分たちの手で完璧に仕上げて販売するというビジネスでした。板金塗装の職人は修業に10年はかかり、しかも「きつい」「汚い」「危険」の3Kと呼ばれる仕事ですが、自分の作品が売れ、お客様が喜ぶ姿を間近で見られるようになれば、スタッフもやりがいを感じモチベーションを保てるようになると思いました。だから「ar.」というブランド名には、「Aランクのリペア」をご提供するという意味を込めているんです。

矢部 なるほど。大山社長がスタッフさんと向き合う姿勢を教えてください。

大山 私は、スタッフ皆の意見を取り入れることを重視しています。例えば冬の北海道は雪で道路が渋滞するので出勤時間を遅らせたり、連休の間の平日も休日にしたりするなど、気持ちよく効率的に働ける環境を全員で考えながら決めているんですよ。

矢部 なぜ、社長はそこまでスタッフさんの意見を大事にされるのでしょうか?

大山 板金塗装の職人は、自由を与えるとかえってどうすればいいかわからなくなることがあるんです。でも、そういう働き方ではいつか必ずモチベーションが途切れます。ですから私は自分を含めて各人が「こうだったらいいのに」と思ったことは積極的に取り入れているんです。そうして皆で会社を盛り上げ、成果を上げたら給料やボーナスに反映させる―これが私のモットーなんですよ。

スタッフにはどんどん独立してほしい

矢部 体制面でも金銭面でも働きやすい環境をつくるというのは皆さんも嬉しいでしょうね。でも、そのおかげで実力を付けたスタッフさんが独立したいと言いだすこともあるのではないですか?

大山 それはもちろん大歓迎ですよ。私が自由な社風をつくり上げているのは、スタッフに「右向け右」で働いてもらいたくなく、自分の可能性に気付いてほしいからなんです。人生を切り開いていくための方法はいくらでも教えるので、スタッフには自信がついたらどんどん独立してほしいと思っています。

矢部 大山社長ご自身は、現在の事業やご自身の人生をどのように考えておられるのでしょうか?

大山 私は仕事を仕事と思っていないかもしれません(笑)。お客様が「これは直らないよね」と言われて持ち込まれたお車をきれいに修理して、お客様やスタッフに驚かれると大きな達成感を味わえるんですよ。もちろんプレッシャーを感じることもありますが、私は常に物事をポジティブに考え、何事も経験するということを大切にしているので、「これは無理かもしれない」と思った修理にチャレンジするのが大好きです。

矢部 どのような無理難題にも果敢に立ち向かい、結果を出し続ける大山社長の未来がますます楽しみです!ぜひ、将来の目標を教えてください。

大山 私は、自分が好きなことを仕事にしてきました。今後もこのポリシーを貫いて当社を成長させていく所存です。お客様の車をご注文に応じて全面的に塗り直すデザイン車の製作も始めたいですね。そうして私の右腕となるスタッフを育てて中古車販売を別会社に移管するなど、これからも新たな挑戦を続けます!

GUEST COMMENT

矢部 美穂

多くのお客さんの信頼を集め、独立された大山社長は、なるべくルールに縛られずスタッフさんが働きやすい環境をつくっているだけあって、フレンドリーで話しやすいお人柄が印象的でした。車のことであれば何でも相談できる社長には、これからもお客様の「困った」を解決し事業を拡大していただきたいですね。私も応援していますので頑張ってください!

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