大手不動産会社の営業でトップになった後、水力発電の会社を設立。しかし、2020年に脳出血で倒れる。懸命なリハビリで社会復帰を果たし、2021年4月にTMネットワーク(同)を創業。「コロナ禍からの下克上」をテーマに掲げ、弱者のために挑戦し続けている。
TMネットワーク 合同会社 | |
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住所 | 〒171-0014 東京都豊島区池袋2-68-10 903 |
URL | https://tm-network-hd.com/ |
内山 森下社長が事業家として立ち上がるまでの歩みを教えていただけますか?
森下 私は大手不動産会社に勤務し、日本中にいる同社の営業マンの中でトップの成績を3年連続で達成するなど成果を上げました。その後、独立して以前から興味を持っていた再生可能エネルギーの水力発電の事業に特化したんです。
内山 まったくの異業種ですね。具体的にどのような事業だったのでしょう。
森下 農業用水路に水車を建設し発電する日本初の画期的な事業でした。ところが手応えを感じた矢先に新型コロナウイルス感染症が流行し、現地との行き来ができなくなったため事業が行き詰まったんです。さらに私は2020年に突然、脳出血で倒れてしまいました。
内山 これは心配ですね。当時はどのような状態だったのですか?
森下 かすかに意識はあるのですが右半身がまひして体を動かせず、集中治療室で点滴をしながら様子を見るしかないという状況だったんです。「普通の人なら即死していてもおかしくないけれど、生命力の強い森下さんならリハビリを続ければ元の生活に戻れるかもしれない」という医師の言葉に勇気づけられた私は、懸命にリハビリに取り組みました。やがて1ヶ月半ほどで縄跳びまでできるようになり、社会復帰できたんです。
内山 その不屈の精神は見事ですね。人生の価値観も大きく変わったのでは?
森下 ええ。私は「有言実行」「目標に向かって突き進む」というポリシーを貫いて生きていました。しかし、病気のせいでそれができなくなるつらさを味わったんです。さらにリハビリに専念している間に、コロナ禍で食べる手段を失い、生活に困っている人が大勢出ている様子を見て、居ても立っても居られない気持ちになりました。そのような状況と私自身の復帰を考え合わせた時に、「再起を期する人たちと共に歩んでいこう」という意欲が湧き上がってきたんです。そこで2021年4月、「コロナ禍からの下克上」をテーマに掲げて当社を創業しました。いずれ必ず状況が好転するはずですので、その時に備えて弱者を助け社会を変革するために活動しているんです。
内山 お話をうかがい、社長は今の生き方に満足しておられるように感じます。
森下 はい。私は周囲の方々のおかげで大病から復活することができました。だから、今度は私が人々の未来に貢献するために尽力したいんです。何かを実現しようとするとさまざまな苦労もありますが、幸せとはその苦労を乗り越えた先にあるもの。私は闘病から得たこの信念を守って今後の人生を歩みます。
内山 今後の目標を教えてください。
森下 世界には困窮し学校にも通えない子どもが大勢います。そんな彼らのために学校を設立し支援することです。大病を克服した私には怖いものはありません。目標に向かって挑戦を続けます!

GUEST COMMENT
内山 高志
脳出血を克服された森下社長の生命力に私も圧倒されました。その類まれなパワーで何をやっても成功する経営者だということがよくわかります。今後の人生も挑戦の連続だと思いますが、どんな苦難も社長なら乗り越えられるはず。これからも社会に貢献し、コロナ禍で苦しむ方々を救っていただきたいですね。