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  • 株式会社 カノアクルー 取締役 北堀 善美 / 鈴木 万紀子 / 秋沢 京子

インタビュー

医療・福祉

株式会社 カノアクルー

鈴木氏がストレスが原因で入院したことを機に「自分らしい人生」を模索し始め、旧知の仲であった秋沢氏、北堀氏に声を掛ける。下着販売の経験がある秋沢氏と、人工乳房メーカーとつながりのある北堀氏のキャリアを生かす形で、2019年に(株)カノアクルーを創業。オーダーメードの人工乳房を提供しつつ、2021年9月には(一社)ジョブライフアドバイザーも設立し、女性が羽ばたくきっかけづくりに情熱を注いでいる。

株式会社 カノアクルー
住所 〒181-0013
東京都三鷹市
URL https://kanoacrew.co.jp/

宮地 (株)カノアクルーさんは、人工乳房の販売を手がけられているそうですね。まずは創業の経緯を教えてください。

鈴木 私は前職時代にストレスで倒れて入院を経験し、「この先の人生は自分らしく生きたい」と考えるようになって。友人で下着販売の仕事をしていた秋沢や、人工乳房のメーカーとコネクションを持っていた北堀と話すうちに、「自分たちで起業して女性のQOL向上に貢献しよう」と意気投合し、2019年12月に当社を立ち上げたというわけです。宮地さん、さっそく当社の人工乳房「ルアナブレスト」を手に取ってご覧になってください。

宮地 これはリアルですね!適度な重さがあって、本物と見まがうほどです。

秋沢 乳房の大きさはもちろん、お肌の色やニップルトップの位置なども人それぞれですから、制作はセミオーダーメード。当社のサロンで実際にご試着していただきつつフィットするものをお選びいただき、お写真も撮影して1カ月ほどかけてお肌の色に合わせた着色を施し完成させます。装着式なので取り外しは簡単ですし、装着剤を使えば安心して温泉にも入れるんですよ。

宮地 それは素晴らしい。もともとあった乳房を再現し、「私の胸がここにある」と実感できれば、それは間違いなく女性にとって希望の光となると思います。

北堀 私たちのミッションは、病気などを理由に乳房を失った女性に、我慢しない生活をご提供すること。前向きな気持ちを取り戻し、質の高い人生を楽しんでいただきたいと考えています。

秋沢 人工乳房を販売する会社で、東京都内に専用のサロンを構えているのは当社だけ。まだ広く知られていませんが、再建手術に替わる新たな選択肢として、1人でも多くの方に目を向けていただきたいと願っています。

宮地 ちなみに、ユニークな社名にはどんな思いが込められているのですか?

鈴木 カノアクルーとは「自由な仲間たち」という意味なんですよ。女性が社会で活躍するには、まだ多くの障壁・困難があります。そこで私たちは(一社)ジョブライフアドバイザーという組織も立ち上げ、仕事と私生活のバランスに悩む女性の声を聞いたり、セミナーを開催したりして、自由に羽ばたく仲間を増やす活動にも力を入れているんです。

北堀 人工乳房は女性が豊かに生きる方法の1つですが、そもそも乳がんが進行しなければ乳房を切除する必要もありません。今後はがん検診の早期受診を働きかけるなど、活動の幅を広げたいですね。

秋沢 そうして当社という船にたくさんの仲間が集まって、女性が活躍できる平和な社会を築くことが私たちの最終目標です。その夢を実現するために、この先も3人で手を取り合って走り続けます!

GUEST COMMENT

宮地 真緒

人工乳房についてはほとんど知らなかったので、貴重なお話をうかがえて勉強になりました。失った乳房が戻ってくれば本当に嬉しいでしょうし、お三方にはぜひ、1人でも多くの女性に未来への希望を提供し続けていただきたいですね。ますますのご活躍を応援しています!


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