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Challenge+(チャレンジプラス)

注目企業インタビュー

不動産会社を退職し、2010年にトリミングサロンをオープン。3店舗まで事業を拡大する。2020年には(特非)Happy Wanを設立し、大阪府枚方市を拠点に犬の保護活動をスタート。多くの人に「自分にできる範囲での支援」を呼びかけ、着実に活動の幅を広げている。

特定非営利活動法人Happy Wan
株式会社 Cocoe
住所 〒532-0012
大阪府大阪市淀川区木川東4-11-13
URL https://happywan2020.amebaownd.com/
http://dp-cocoe.jp/

鳥谷 まず、原社長が今のお仕事を始められた経緯からお聞かせください。

 私は熱烈なタイガースファンで、不動産会社に勤めながら週末は欠かさず甲子園球場へ足を運んでいました。ある日、グッズショップで販売されていたワンちゃん用の服に一目ぼれして、「どうしてもこの服を着せたい!」と思ったことがきっかけでワンちゃんを飼い始めて。やがて、いつも一緒にいたいと思うほど愛情を抱くようになったため、思いきって独立してトリミングサロンをオープンしたんです。ゼロからのスタートでしたが着実に成長を続け、今では3店舗まで拡大することができています。

鳥谷 社長の人生選択にタイガースが関わっていたというのは、ご縁を感じて嬉しいですね。そこから、保護犬活動へ踏み出された理由も気になります。

 サロンでワンちゃんをキレイにしてお返しする仕事にやりがいを感じつつも、その裏で悲惨な環境の繁殖場で育てられたり、「もう飼えないから」と捨てられて保健所に送られたりするワンちゃんたちもたくさんいることを知り、「自分に何かできないかな」と思いまして。そこで、2020年に(特非)Happy Wanを設立し、当社のスタッフや家族に手伝ってもらいながら、放っておけば殺処分されてしまうワンちゃんたちを救い、里親を探す活動を開始したんです。

鳥谷 思ったことをすぐ行動に移される姿勢に感銘を受けます。ただ、保護活動には費用も時間もかかりますし、事業との両立は大変なことも多いのでは?

 そうですね。今は店舗のスペースを活用して5頭を保護するのが限界で、譲渡会などのイベントを開催して里親さんが見つかるたびに、新しい子たちを迎えています。保護したワンちゃんを病院へ連れていくだけでも半日は埋まりますし、トイレシートやご飯代など、費用も多額になるため、インスタグラムを中心に情報を発信して寄付を募っているところです。まだまだ課題はありますが、愛情を注いだワンちゃんが健康で明るくなり、新しい飼い主さんに連れられていく姿を見ると苦労も吹き飛びます。これからも自分たちにできる範囲で、コツコツと活動を続けるつもりですよ。

鳥谷 支援の輪を広げるために、原社長から力強いメッセージをお願いします。

 ワンちゃんがペットショップで売られているその裏側で、どんなことが起きているかを知っていただき、ぜひ、1人でも多くの方にワンちゃんを救う活動に賛同していただきたいと思っています。そのために私たちも活動の場を広げるつもりです。例えば空き店舗を1日だけ借りて近隣の方へアピールしたり、近隣の住宅地でチラシ配りをしたり、もっといろいろな場所に出向いて、保護活動の認知度を高めていければと。そうして、私たちの熱い気持ちを伝えるべく、これからも全力で走り続けます!

GUEST COMMENT

鳥谷 敬

殺処分や遺棄の問題を根本から解決するには、ペットショップなどのシステムも改善していく必要があると思います。そのためには、問題の認知度を高めることが効果的ですから、原社長の活動は本当に意義深いものだと感じました。何事にもめげず突き進まれるお人柄を武器に、さらに活躍の場を広げてください。

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