学生時代はサッカーに打ち込むも、ケガで競技引退。学業を終えると大手証券会社に就職し、経験を積んだ後1994年に(株)ラティーナを創業する。企業向けの総合コンサルティング事業で成功を収めつつ、近年はスポーツ界に貢献するための活動も開始。2019年には資産運用コンサルティングのOMEGAJAPAN(株)も立ち上げ、わずか数年で大きな成果を上げている。
株式会社 ラティーナ / OMEGAJAPAN 株式会社 | |
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住所 | 〒488-0838 愛知県尾張旭市庄中町1-8-1 |
URL | https://www.rati-na.com/ |
総合コンサルティング事業で成長を続け、現在はスポーツ振興にも力を注ぐ(株)ラティーナ。社長の菱川氏は、スポーツこそが日本の明るい未来を形成すると信じ、独自の活動を推し進めている。「未常識」へ挑むその哲学に、元プロサッカー選手の小倉隆史さんが迫った。
資産運用で日本のスポーツ界を変革
小倉 菱川社長は、企業をサポートする総合コンサルティング事業を手がけられ、近年はスポーツ界を盛り上げる事業に注力されているとか。一見、畑違いの分野に感じられるのですが、まずはその辺りの経緯から教えていただけますか?
菱川 私は学生時代はサッカーに打ち込み、大学もサッカー推薦で名門校に進学予定でした。しかし足のケガが原因で一般入学となり、残念ながら競技人生もそこで終えることに。再起を図るべく、卒業後は大手証券会社に就職して金融のノウハウを2年ほど学び、1994年に独立して当社を創業しました。それからは大手飲食店の上場に携わるなど、多様に事業展開をしつつ、「ベンチャーならではのおもしろいことをしたい」とずっと考えていて―そんな折、中学生になる息子がドイツのクラブ下部組織の数チームからオファーをいただいたんです。
小倉 そのオファーが、菱川社長にとっても転機になったようですね。
菱川 ええ。息子と一緒に渡独した私は、人々の生活にサッカーが根付いていることに大きなカルチャーショックを受けました。特に驚いたのは、地域の人たちが当たり前のようにクラブに寄付をしていること。また、海外ではチームの収益をファンドで運用し、選手の年俸や引退後の年金にあてていると知りました。これは、どちらも日本のプロスポーツ界がまだ取り組めていないことなんですよ。そこで私は2019年にOMEGAJAPAN(株)を新たに設立し、資産運用コンサルティングに特化したサービスを提供することで、日本のスポーツ界を運営面から変えていこうと動き始めました。
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