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  • アラセ・アイザワ・アエロスパシアル 合同会社 共同代表 荒瀬 国男

インタビュー

製造・技術

エンジン搭載のドローンを開発

名高 これほどの実績を残されて、まだ歩みを止められないとは、飽くなき挑戦心に頭が下がる思いです。そんな代表が新天地として選ばれた分野とは?

荒瀬 フリーエンジニアとしてしばらく道を模索する中で、ふと着想したのがドローンの開発でした。私のエンジニアとしての経験と、レシプロエンジンとして最高峰の性能を持つ二輪車エンジンの技術を生かせば、これまでにはない革新的なドローンをつくれるのではないか、と。

名高 ドローンとは、おもしろいところに目を付けられましたね。ただ、既存のドローンはバッテリー駆動のものがほとんどですよね。船出は難航したのでは?

荒瀬 ええ。プレゼン資料を作成してメーカーを回ったものの、「発想は良いがビジネスにつながらない」と言われ、なかなか話が進みませんでした。それでも諦めずにアプローチを続けたところ、ある日本企業に勤める中国人の工学博士が興味を持ってくださって。その方の助力を得ながら、私は「ハヤブサ」と同じ排気量のエンジンを搭載したドローンを開発しました。500kgの重量物を浮かせるほどのパワーを持つ機体で、中国では試験飛行段階まで進んでいるのですが、残念ながら日本では規制があって飛ばすことができません。そんな折、国内でも開発の道を開いてくれたのが、會澤高圧コンクリート(株)の社長で、2020年の当社立ち上げに参画してくれた會澤だったのです。テクノロジーとコンクリート技術の融合を掲げる彼は、ドローンにも強い興味を抱いていて、お会いして話をしたところすぐに「やろう。世界一をつくろう」と意気投合できました。

名高 最強のサポーターも得て、完成したのがこちらのドローンなのですね。

荒瀬 その通りです。この「AZ-500」は、エンジンだけでなく機体も当社で開発・製造した産業用ドローン。二輪エンジンの技術を応用した500ccの「國男エンジン」を搭載しており、最大積載量は50kg、最大航続時間は5時間を誇ります。飛行安定性にも優れ、防災・物流・建設などあらゆる分野のニーズに応えられる次世代のドローンとして、展示会でも大きな注目を集めているところです。

すべての原動力は「楽しさ」から

名高 従来の軽量物だけを運ぶドローンとは一線を画する「AZ-500」が、どんな活躍を見せてくれるか楽しみですね。

荒瀬 ありがとうございます。私は、この機体が何用なのかということをあえて明言していません。使う方のアイデア次第で無限の可能性があると思いますし、誰もがこの機体を役立てて笑顔になる世の中を夢見ているんです。

名高 お話をうかがっていて、代表が生き生きと事業に打ち込んでいらっしゃる様子が伝わってきます。ご自身では何が原動力になっていると思われますか?

荒瀬 私はとにかくエンジンのことが好きで、開発が楽しくて仕方がないんですよ。すべての原動力は、この「楽しさ」ではないでしょうか。良い大学を出て、大企業に就職する。それも悪くはないですが、やっぱり若い人たちには、自分が心から楽しめる、好きなことをやってもらいたいと思います。

名高 挑戦を続けられる荒瀬代表の言葉だからこそ、説得力がありますね。では最後に、将来のビジョンについても力強く語っていただけますか?

荒瀬 高性能なエンジンをつくり出す技術は日本の宝だと思いますから、それを守るためにも生涯現役でエンジン開発に携わり続けたいですね。今はドローンに注力していますが、同じ分野に固執はせず、人々の暮らしに貢献できることなら何でもやろうと考えています。幸い、直近で日本トップレベルのドローンパイロットが入社してくれたので、彼のような若く優秀な人材の育成にも注力しつつ、さらに事業を発展させてまいります。

GUEST COMMENT

名高 達男

ご自身の意志に忠実に行動される荒瀬代表の生き様に触れ、私まで熱い気持ちが呼び起こされるようでした。ドローンは、この先ますます社会に欠かせないものになるはず。職人技とも言えるエンジン開発の技術で、私たちの生活を豊かにしてくれる代表のご活躍が本当に楽しみです。これからも好きな道を貫いて「本物」を世に送り出し続けてください!

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