看護師として日赤医療センター、横浜赤十字病院に勤める。その後、妊活に専念するために退職。やがて、子育てをしながらの仕事を考えるようになり、訪問看護の世界へ。やがて患者のためになる介護をすべく独立を決意し、2021年に(株)for ピースケアを立ち上げた。
株式会社 for ピースケア | |
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住所 | 〒220-0051 神奈川県横浜市西区中央1-19-5 モルベウス横浜801 |
URL | https://for-peace-care.com/ |
時東 2022年4月から本格的に訪問看護サービスを始められる予定だという(株)for ピースケアさん。齋藤社長はこの業界に携わられて長いのですか?
齋藤 私は以前、看護師として日本赤十字社に勤めていたんです。ただ、夜勤が続く過酷な状況下で、なかなか子宝に恵まれず・・・。それで妊活に専念するために退職しました。やがて無事に子どもが生まれ、子育ても一息ついたところでもう一度働きたいと思い、訪問看護の仕事を始めるに至った次第です。
時東 最近では、老後もご自宅で過ごされる方が多いと聞きます。
齋藤 そうですね。在宅にてみとりまですることも普通になってきています。そんな中で、私たちはご利用者様に最期まで自分らしく過ごしてもらおうと、生活支援から介護アドバイスまでをトータルで担当させていただいているんです。皆さまが自由な老後生活を送れるように、健康寿命を延ばしていきたいな、と。
時東 素晴らしい取り組みだと思います。確かに寝たきりでは自由な老後は送れませんし、せっかくなら最期まで元気に過ごしたいですよね!
齋藤 はい。症状が改善してくれば、食事管理やリハビリなども必要になります。それに伴い日常生活をつくりあげていかないといけないので、そのための支援もさせていただいているんです。
時東 私の父も脳梗塞で倒れてから外に出歩かなくなってしまい──せめてコンビニくらいは行ってほしいと思っています。時にはトイレも間に合わないということがあり、オムツを嫌がるので家族で出かけることもできません。
齋藤 私にはお父様の気持ちが良くわかります。「歩かない」のではなくて、「歩けない」んですよね。意識ははっきりしているのに、脳から全身にうまく指令が伝達していないのだと思います。だからこそ、プライドは捨てたくない。介護用のオムツは実際に履いてみると、決して気持ちのいいものではないんですよ。歩く距離もコンビニまでだと遠いので、ご自宅のトイレなど身近な所にしてみたら良いかもしれません。
時東 なるほど、言われてみたらそうですね。「コンビニまでなんてすぐ!」と思ってしまいがちですが・・・。
齋藤 今までできていたこともお父様の状態であればできなくて当然なんです。
時東 介護のプロの方に家族の前でこういうお話をしていただけると安心できますね。介護が原因で不協和音が生じている家庭もあるはずですから、齋藤社長の一言で救われる方も多いと思います。
齋藤 そう言っていただけると嬉しいです。私たちは、病気でつらい思いをしていても、「生きていてよかった」と感じてもらえるような環境づくりをしていきたいと考えています。そうして、周りの方々も、その方を最期まで認めてあげられるように努めていきたいですね。

GUEST COMMENT
時東 ぁみ
これから迎える超高齢化社会に向けて、齋藤社長のような存在は必要不可欠になってくると思います。私の家族の相談もたくさんしてしまいましたが、とても親身になって聞いてくださり安心しました。私と同じような境遇にある方も多いと思いますから、今後もぜひそんな方たちの支えになってあげてください。