インタビュー

建築

義理人情を重んじるスタイルで成長

原田 仕事と真剣に向き合えるまで成長された良いタイミングで、独立も果たされたのですね。現在は、どのような事業を展開されているのでしょうか?

小川 当社では、造成工事や外溝工事などの土木工事全般と、公道・私道や高速道路の舗装工事全般に対応しております。前職から工種は大きく変わっていないため、これまでに培った技術と経験を生かして、質の高い施工を提供しているんです。創業当時は知り合いの会社から業務委託を受けていましたが、信頼を築きながら少しずつ仲間を集め、自社の案件を増やしていきました。メンバーの入れ替わりはありつつ、今は4人のスタッフと共に仕事に臨んでいます。

原田 社長のノウハウを正しく伝えていくうえでは、スタッフの方たちの育成も重要になってくると思います。やはり、指導は厳しくされているのですか?

小川 以前は私も細かい部分まで口を出していたのですが、最近は現場の上下関係でしっかり上の者が下の者に教える風土ができているので、基本的には彼らに任せつつ、大事なことを伝える時や、事故につながりそうな危険な場面だけ、私が直接指導するようにしています。

原田 日頃からスタッフの方たちと信頼関係を構築しているからこそ、そのようなスタイルを取れるのでしょうね。では、仕事をされるうえでこだわっていらっしゃる点についても教えてください。

小川 お客様に対して正直であるよう徹底し、不備のない仕上がりでお渡しすることです。例えば、舗装工事を行う業者の中には、舗装の厚みを見積もりより1cm薄くして、無理なコストカットを図る悪質な人もいますが、私たちはお話しした通りの施工をすることはもちろん、お客様から費用削減のご要望があった場合も「この金額だとこういう仕上がりになります」ときちんと説明をさせていただくようにしています。

原田 素晴らしいご姿勢ですね。まさに、義理と人情に生きていらっしゃると。

小川 ええ。世の中には「他を蹴落としてでも上へ行け」という風潮もあります。しかし、私にはそういう考え方がどうしてもできないんです。これは、私が最初に勤めた運送会社の社長にも影響を受けていると思います。彼は従業員はもちろんアルバイトの人に対しても「何かあったときは命を捨てても守る。それが人を使うということだ」と話していて、頼もしく感じていました。だからこそ、私も一緒に働く人のことは大切にして、共に上を目指したいと考えているんです。

法人化を果たし、次の夢へ

原田 2021年7月には法人化も果たされ、今後の飛躍が楽しみですね!

小川 ありがとうございます。実は、法人化を強く勧めてくれたのは当社の番頭なんです。「名刺を渡すとき、法人のほうが信頼性が上がるから」と。私自身、会社をむやみに大きくしたいとは考えていませんでしたが、当社の将来を考えてくれる仲間にも恵まれているので、一歩ずつ前へ進みながら、最終的には後進に会社を引き継いでもらいたいですね。

原田 私欲に走ることなく、周囲の幸せを大事にされる小川社長の周りには、この先もたくさんの仲間が集まってくると思います。では最後に、社長ご自身の将来の夢についてもお聞かせください。

小川 学生時代の旧友には、常々「自分が死んだときに会社がまだあれば成功」と言っているので、それを達成したいです。また、いつかは実家へ戻り、自分も琵琶湖の漁師になりたいと思います。

GUEST COMMENT

原田 伸郎

とても明るく元気で前向きな性格の小川社長は、建設業界で“最高の親方”だと感じました。お金にこだわるより自分を頼ってくれる人を助け、信頼関係を大事にする社長にとって、人生の本番はこれから。法人化で社会的責任が増し、経営にもますます気合が入ることと思います。会社を成長させ、仲間に託した後に、伸び伸びと漁師をされている社長ともお会いしたいです。

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