薬剤師兼経営者でもある父の背中を見て育ち、自然と自身も同じ道へ進むことを決意。高校卒業後は北陸大学薬学部に進学した。学業修了後は石川県内の病院に薬剤師として就職。2018年に、父の後を継ぎ（有）フロント企画の代表に就任した。「患者のため健康のため」をモットーに掲げ、運営する「アルファ薬局板橋店」の合理化を進めるとともに、大きな成果を上げている。

「アルファ薬局板橋店」を運営する（有）フロント企画。2代目代表取締役・石鍋社長は患者に寄り添う時間を増やすべく作業の合理化を進め、患者とだけでなく医師とも強い気持ちで向き合っている。患者への熱い思いをうかがい、元ボクシング世界王者の内山高志さんも感激の面持ちだった。

病院での経験を経て大きく成長

内山　東京都板橋区で「アルファ薬局板橋店」を運営する（有）フロント企画さん。さっそく、石鍋社長が薬剤師としてだけでなく経営者としてもご活躍されるまでの歩みからお聞かせください。

石鍋　私は当社を経営していた薬剤師の父の背中を見て育ってきました。幼い頃から、地域の皆さんの相談に乗り、病気を治すために奔走する父の話をよく聞いていたんです。そして、自然と父と同じ道を志すようになり、高校卒業後は北陸大学薬学部に進学しました。

内山　早い段階で、お父様と同じ道へ進むことを決断されていたのですね。その後はどのようなキャリアを積まれてきたのでしょうか？

石鍋　学業修了後は石川県内の病院に勤務しました。そこでは、「報告・連絡・相談」を徹底することや、あいさつやマナーといったビジネスの現場で大切なことを教えていただきました。当時の経験は私の財産と言っても過言ではありません。また、そこでは患者さんに適した処方について、医師や看護師といったさまざまなスタッフの方々と相談し合える環境だったので、薬剤師として多くの経験を得ることができましたね。

内山　それでは、病院での経験を経て、家業に戻られたということですね。

石鍋　はい。程なくして当社に入社し、2018年に父の後を継いで代表取締役に就任しました。