インタビュー

製造・技術

株式会社 ニィニ

(株)ニィニの前身である縫製工場を立ち上げた母親の背中を見て育つ。幼少の頃からものづくりに関心を抱き、京都造形芸術大学へ進学。美術を学び、次第に陶芸作家を目指すように。程なくして家業に入り、パターン技術などを身に付ける。その後デザイナーに抜擢され、リメイク事業立ち上げにも注力。現在は取締役兼デザイナーとして活躍している。

株式会社 ニィニ
住所 〒335-0002
埼玉県蕨市塚越5-50-4
URL https://www.nini.co.jp/

オリジナルデザインの婦人服だけでなく、洋服のリメイク事業にも力を入れている(株)ニィニ。地球環境を真剣に考えた事業展開に力を注ぐ取締役兼デザイナーの保坂郁美氏の信念について、女優の大路恵美さんがじっくり話をうかがった。


陶芸作家から婦人服デザイナーへ転身

大路 婦人服の企画から製造・販売まで展開している(株)ニィニさん。まずは、こちらの歴史や取締役兼デザイナーの保坂さんの歩みからお聞かせください。

保坂 当社は私の母が1983年に立ち上げた縫製工場が原点なんです。オリジナルブランド「élevemumu(エルベムム)」の婦人服を世に送り出し始めたのは、2003年頃からですね。私自身は子どもの頃からものづくりが好きで、かつては陶芸作家を目指していたんです。また、さまざまな業務に追われ、大変そうな様子の母の背中を見て、私にはとても務まらない仕事だなと思っていました。

大路 家業に入られたきっかけは?

保坂 陶芸も洋服づくりも表現するという部分では同じだと思ったんです。一人の表現者としてこれまで培ってきた審美眼を生かして母をサポートしようと考え、家業に戻りました。そこからまずは、裁断やパターン製作、グレーディングなどの技術を磨いていたんです。そうして6年ほど経った頃、母から突然デザイナーに任命されました。その後は、デザインに関する知識を基本から叩きこまれて、現在に至ります。

「捨てないアパレル」を目指して

大路 では、事業の内容についても詳しくお聞かせください。

保坂 当社では、「捨てないアパレル」の理念のもと事業を進めています。先ほどお話しした婦人服ブランド「élevemumu(エルベムム)」では、店舗兼ショールームに多数のサンプル商品を展示しているんです。17年前のオリジナルブランド立ち上げ当初からすべてセミオーダーに対応し、廃棄衣料を見据えたものづくりがスタートしました。また、お客様の声をきっかけに、7年前から着物、毛皮、洋服のリメイク事業を開始。当初手探りだった取り組みでしたが、いつしか「この事業はただのリメイク事業ではない!そのご家族の思い出に寄り添う尊い取り組みなのだ」と気が付きました。そこから、もっとこの取り組みを知ってもらえたらと、2020年に「捨てないアパレルを浸透させるセミオーダー、リメイク事業」と題して、地元の埼玉県が主催するビジネスコンテスト「SAITAMA Smile Womanピッチ」に応募したところ、なんと最優秀賞を受賞できたんです。

大路 それはすごい!どちらの事業もお客様との信頼関係が大事だと思います。

保坂 そうですね。特に、洋服のリメイクはお客様本人だけでなく、お客様のご家族様が大切にしていたものをお預かりし、仕立て直す仕事なので、お客様のご要望をしっかり反映するためのヒアリング力、提案力、技術力が要になるんです。だからこそ私は、オリジナルブランド商品のデザインとリメイクデザインはまったく違うということを肝に銘じ、日々の仕事と向き合っています。

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