母子家庭で育ち、家計を支えるために10代で建設業界へ入る。知人のもとで1から技術を身に付け、個人事業主として独立を果たし、着実に事業を拡大。その後、後進たちが独立できる制度を整えるべく事務所を構え、2020年に(株)重田仮設として法人化した。現在は、スピーディかつクオリティの高い足場工事を展開している。
株式会社 重田仮設 | |
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住所 | [本社]〒243-0417 神奈川県海老名市本郷1278-1 [海老名資材センター]〒243-0417 神奈川県海老名市本郷1160-1 |
URL | https://www.shigeta-kasetsu.com/ |
神奈川県を拠点に、住宅やマンションなどの足場工事を手がける(株)重田仮設。代表取締役の重田氏は職人たちが安心して働ける環境づくりに注力し、それを仕事の質の高さへつなげている。同氏の仕事に懸ける熱い思いに、野球評論家の鈴木尚広さんが迫った。
独立のサイクルを生み出すために
鈴木 重田社長は、もう長く足場工事の世界でご活躍されているそうですね。まずは、こちらの会社を立ち上げるまでの経緯からお聞かせいただけますか?
重田 私は母子家庭で育ち、経済的に豊かとは言えない生活を送っていたので、家計を支えるために10代の頃からアルバイトをしていました。そんな折、自分と同じ境遇だった先輩が足場工事で生計を立てているという話を聞き、働いた分だけ稼げる環境に魅力を感じて私も足場職人になることを決意したんです。
鈴木 お若くして、家族を支えるために奮闘されていたのですね。当時から独立も視野に入れていらしたのでしょうか?
重田 ええ。業界的にも、一人前になったら独立することが当たり前の世界だったので、約3ヶ月の研修を終えると私もすぐに個人事業主として独立しました。
鈴木 そうなんですね。技術を身に付けられたとはいえ、1から顧客開拓をするのにはご苦労もあったことと思います。当時を振り返られてみて、手応えはいかがでしたか?
重田 苦労したという思い出はあまりなく、自分の好きなことをやれているという充実感で満たされていたので、ここまで楽しく歩んで来ることができましたね。そして、かつて自分が組織に所属していたときに良いと思った部分は積極的に行うようにし、嫌だった部分は排除して、チームづくりを進めてきました。その結果、人員を20人まで増やすことができたんです。
鈴木 2020年には法人化を果たされたとうかがっています。何かきっかけはあったのですか?
重田 従業員から、私のように独立をしたいと相談されたんです。そこで、従業員たちに挑戦する機会を与えるべく、社内独立制度を設けようと思いましてね。体制をしっかり整えるために、2020年に当社を設立しました。
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