インタビュー

卸・販売

株式会社 インクウェル

大学の薬学部に通うかたわらで株式投資を行うなど、ビジネスに関しての知見を磨く。国家試験に合格し、薬剤師となった後は大手ドラッグストアで勤務。2020年6月に(株)インクウェルを設立した。日本ではまだ珍しい零売を普及、定着させようと尽力している。

株式会社 インクウェル
住所 〒349-1101
埼玉県久喜市栗橋北1-10-8
URL https://www.incwell.co.jp/

石黒 零売を手がけていらっしゃる(株)インクウェルさん。まずは、増井社長が独立されるまでの歩みからお聞かせください。

増井 私は大学では薬学部へ進み、国家試験に合格してからは大手ドラッグストアで薬剤師として働いていました。もともと独立志向があったので、日本でまだ浸透していない零売を普及させようと、2020年6月に当社を立ち上げたんです。

石黒 零売はあまり聞き慣れない言葉ですね。ぜひ、詳しくお話しをお聞かせいただけますか?

増井 医療用の薬には、医師の処方箋に基づいて出す「処方箋医薬品」と、処方箋なしで必要量を販売できる「非処方箋薬」があります。海外では自分の症状に応じて薬を買って自分で治療する「セルフメディケーション」という概念が浸透していて、非処方箋薬を薬局で手軽に買えるんですよ。しかし、日本は医療に関する規制が厳しいうえに、薬剤師でもこの非処方箋薬を知らない人が多いんです。そのため、都内で非処方箋薬を販売している会社は3社程度と非常に少ないのが現状で、埼玉県にもまだそのような会社はありません。そこで、ここ埼玉県で零売の先駆けとして事業をスタートさせました。

石黒 なるほど。ちなみに、非処方箋薬としては、どのくらいの数の薬を扱っているのでしょうか?

増井 およそ700種類くらいと言われています。高血圧や抗がん剤、抗生物質などは取り扱いがないものの、痛み止め、花粉症の薬、解熱鎮痛剤、ビタミン剤などは販売できるようになっているんです。ただ、処方箋がない分保険は使えず、全額自己負担になるため、多少割高にはなります。販売できるのが3日から一週間分くらいという必要最低限の量になる他、対面での販売、カウンセリングを行う、薬歴や指導内容を記録に残すなどが条件になるんですよ。

石黒 それでも、すぐに薬がほしいという人や、忙しいお母さんにとっても助かるでしょうね。零売は、これからの時代にはますます求められそうな業態だと思いますよ。

増井 病院に行くと、どうしても長い時間待たされることが多くなりますし、新型コロナウイルス感染症などにより、密な環境はより好ましくないものとなっていまよね。ですから、零売を定着させて、みなさんがより薬を手に入れやすくする環境を整えたいと思っているんです。

石黒 最後に、今後の目標についてはいかがでしょうか?

増井 零売薬局を全国に展開していくとともに、10年以内にこの会社を上場させることを目標に動いています。その目標が達成された暁には、未上場の企業に投資をしていくベンチャーキャピタルを行い、素晴らしいアイデアを持つ若き経営者の支援もしていきたいですね!

GUEST COMMENT

石黒 彩

実は取材の前日にたまたま零売について調べていたので、今回は増井社長に詳しくお話を聞けて勉強になりました。自信を持ってお仕事をされているうえ、未来を見据えて具体的なビジョンもはっきり持っていらっしゃる姿勢に感銘を受けました。ぜひ、零売薬局を全国に普及させていってくださいね!


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