ブラジル出身。3歳の頃に来日し、学業修了後は建築溶接に携わる。その後も、土木業や塗装業などあらゆる業務を手がけた。25歳のときに、人材派遣会社を立ち上げる。その後退職するも、再起を図り29歳で5up(株)を設立。外国人を中心とした人材派遣を手がけている。

5up株式会社 | |
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住所 | 〒301-0007 茨城県龍ヶ崎市馴柴町852 |
URL | https://www.5up.jp/ |
石黒 まずは、波田野社長のこれまでの歩みからお聞かせください。
波田野 私はブラジル出身で、物心のついた3歳の頃に来日しました。学業修了後はすぐに建設業界に入り、現場で仕事をするようになったんです。業務内容は溶接をはじめ土木工事、塗装工事、鳶など、建築に関するあらゆる業務に携わってきました。
しかし、その頃は外国人というだけで、日本語が喋れないと認識されて汚い作業だけをやらされたり、他人の失敗を押し付けられたりしていたんです。その悔しさをバネに、日本語や日本のしきたりなどを学んでいきましたね。そうした経験から、「日本に住んでいる外国人の方に同じような苦労を味わわせたくはない」と思いが湧き上がってきましてね。何かチャンスを生み出せる仕事はないかと考えたときに、思い至ったのが人材派遣事業でした。
石黒 すごいバイタリティですね。それで、会社を立ち上げたと。
波田野 ええ。独立を決意した私は、25歳のときに共同代表で人材派遣会社を立ち上げましたが、程なくして退職することになってしまいましてね。それから再起を図り、29歳のときに当社を創業しました。
石黒 お若くして独立なさって、苦労したこともあったのでは?
波田野 そうですね。人と企業をマッチングする仕事なので、トラブルもありました。ただ、企業様にはチャンスをいただいている状態ですから、それに全力で応えるためにも人材マッチングだけではなく、技術向上のための指導や訓練まで手がけています。
石黒 そこまでサポートしてくれる体制が整っているというのは素晴らしいですね。社長のやりがいも大きいでしょうね。
波田野 もちろんです。企業様や、外国人の登録者の方に「ありがとう」と言ってもらえることが何よりの喜びですね。特に、外国人の方からは感謝の言葉をいただき、みなさんが「絶対私の国に遊びに来てね」と言ってくださるんです。それが、仕事のやりがいにつながっていますね。おかげさまで、口コミで多くの外国人の方に広まり、今では登録者数が2500名を超えました。
石黒 それはすごい!今後どんどんニーズが高まっていきそうで、御社の将来が楽しみですよ。
波田野 ありがとうございます。当社の社名である「5up」は、5つの会社をつくりたいという思いを込めています。ですから、人材派遣業のみならず、不動産や自動車販売、請負事業などさまざまな形態の事業を手がけていくことで、外国人の方をトータルでサポートできるホールディングスをつくりたいと考えているんです。不可能なことはないと思っていますから、新しい道は自ら切り拓いていきたいですね。

GUEST COMMENT
石黒 彩
「失敗によって、新たなチャンスに気付ける可能性もあります」と力強く語ってくださった波田野社長。とてもポジティブなマインドをお持ちで、スタッフさんからの信頼が厚いことにも納得しました。非常に頼りがいのある社長ですから、今後どう活躍されていくのか、とても楽しみです。