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彫枡 / 墓石の石勝

長野県出身。20歳のときに家族の収入源が途絶えたことから手に職をつけることを決意。父と共に上京して現場彫刻を手がける「彫升」に弟子入りする。数多くの戒名彫刻や石材転写に携わりながら彫師としての修業を積み、2003年に故郷の松本市へ戻り「彫枡」として独立。現在は元請けとして付き合いのあった「墓石の石勝」の事業も引き継ぎ、戒名彫刻から終活サポートまで幅広いサービスを提供している。

彫枡 / 墓石の石勝
住所 〒390-0847
長野県松本市笹部4-26-37
URL https://horimasu.work/

長野県にて、墓石に故人の名を刻む戒名彫刻を専門に手がける「彫枡」。代表の杉本氏は終活サポートなど地域貢献事業を多角的に展開しつつ、職人の技術を発信して社会的地位を高めることにも尽力している。“現代的職人”の理念について、タレントの矢部美穂さんがうかがった。


家族の危機を救った技能職

矢部 杉本代表は、もう長く現場彫刻の世界で活躍していらっしゃるそうですね。まずは、彫師という職に就かれるまでの経緯からお聞かせいただけますか?

杉本 私はもともと彫刻の世界に興味があったわけではなく、10代の頃は「大学に進学するか、音楽の道へ進むか」とぼんやり将来を考えていました。ところが20歳のとき、舞台役者をしながらサッシ業の仕事を手がけていた父が、労働環境をめぐる対立から突然解雇されてしまって。家族の収入源が途絶えたままではいけないということで、父と2人で上京して、父の知人が手がけていた現場彫刻の会社に入ることになったんです。

矢部 お若くして、大変なご経験をされてきたのですね。決して本意ではない始まり方をした彫師の道で、独立を考えられたきっかけが気になります。

杉本 やはり最初は「とにかくお金を稼がなければ」という意識で仕事をしていたので、正直、やらされているという感覚もありました。しかし、師のもとで修業を積みながら、数々の戒名彫刻や石材転写に携わるうちに、だんだんと「独立して自分のスタイルを追求したい」という思いが芽生えるようになって。それで、25歳のときに地元の松本市に戻り、「彫枡」を立ち上げました。

矢部 技術を磨かれる中で、自然と仕事と向き合えるようになっていかれたのかもしれませんね。独立後は、思い描いた通りに歩むことはできましたか?

杉本 取引先を一から探して開拓するところからのスタートだったので、もちろん苦労した時期もありました。そこで、いきなり事業の手を広げずに、戒名彫刻だけに特化してスタートしたことが功を奏しましてね。葬儀社様の下請けとしてじっくりと横のつながりを広げていくことができました。そうしてベースが出来上がってからは、徐々に業容を拡大し、長く元請けとしてお付き合いしていた「墓石の石勝」の事業も引き継ぎ、墓石販売から設置、修繕まで幅広く手がけるようになったんです。

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