インタビュー

製造・技術

株式会社 エフアンドビー

学業修了後は建設業界に足を踏み入れ、現場で装飾金物の取り付けに携わる。次第に、装飾金物の製造法に関心を抱くようになり、製造工場へ転向した。技術を学んだ後、独立をし、埼玉県川口市に(株)エフアンドビーを設立。現在は5名の従業員と共に、金属・金物製品の製造に注力している。

株式会社 エフアンドビー
住所 [本社 / 加工場]
〒334-0062 埼玉県川口市榛松1445-1
[蕨事務所]
〒333-0852 埼玉県川口市芝樋ノ爪1-10-36 201
URL https://www.f-and-b.net/

階段の手すりやエレベーターの防護柵などの装飾金物を製作する(株)エフアンドビー。鴨下社長は、建設現場で金物を取り付ける職人から、製作する職人へと転身を遂げた。現在は、最新の機器と職人の魂を融合させた製品づくりに取り組んでいる。常に前進し続ける同氏の挑戦魂に女優の大路恵美さんが迫った。


階段の手すりなどの装飾金物を製作

大路 まずは、鴨下社長がものづくりの道に進んだきっかけからお聞かせいただけますか?

鴨下 もともと私は、職人として当社が製作しているような装飾金物を取り付ける仕事をしていました。でも、ただ取り付けるだけではおもしろくないと思い、知人の工場で装飾金物の製作方法を教わることにしたんです。学んでいくうちに、自分のつくった装飾金物がきちんと商品となり、現場で取り付けられているということに、大きな喜びを感じるようになりました。

大路 その喜びが、御社の立ち上げに結び付いたわけですね。

鴨下 おっしゃるとおりです。当初は、一人で装飾金物を製作し、知り合いだけに販売するつもりだったんですよ。しかし、ありがたいことに依頼してくださるお客様がたくさんいたんです。次々と舞い込む注文に対応するため、当社を立ち上げて、従業員も少しずつ増やしていきました。

大路 では、装飾金物というのは、具体的にどのようなものなのでしょうか?

鴨下 当社が製作しているのは、駅やビルの階段に取り付ける手すりなどの大型の装飾金物が多いですね。手すりと一口に言っても、まったく同じ手すりはないんです。それは、どんな装飾金物にも当てはまります。そのため、世の中にたった一つしかないものをつくり上げる仕事は楽しくて仕方ないですね。

なぜ、ダメだったのかを考えさせる

大路 普段、私たちが利用する駅やビルの手すりを、社長がつくっていたとは知りませんでした。利用者の安全を守るお仕事はやりがいがあるでしょうね。

鴨下 そうですね。一人でも多くの方に役立つ製品をつくることを常に意識しているんです。例えば、障害をお持ちの方やお年寄りなどは、手すりがないと階段を利用する際には困ってしまいますので、徹底して精度にこだわっています。

大路 そんな社長を支える従業員の皆さんは、どのような方々なのでしょうか?

鴨下 現代は、製造業に人が集まらない時代と言われているものの、幸いなことに当社には5名の従業員が在籍しているんですよ。せっかく集まってくれた皆には、きちんと力を付けてほしいので、今は人材育成に注力しています。

大路 では、指導する際に心がけていることがあれば教えてください。

鴨下 従業員たちにはとにかく、実践をさせるようにしているんです。そして私は、彼らがつくった製品を綿密にチェックしています。

大路 実践して感覚で覚えたほうが成長が早くなるでしょうね。

鴨下 そうなんです。また私は、商品とならないようなものであれば、はっきりと、これは商品にならないということを従業員に伝えます。そして、何が足りないのかということを徹底的に考えてもらい、一つひとつの製作工程を大切にすることができるよう導いていくんです。

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