学生時代はバスケットボールに打ち込み、学業修了後は外資系人材会社に入社する。営業職として新卒・中途人材の就職・転職支援、人事コンサル業務に携わり、27歳の若さで支社長に就任した。現場の第一線で活躍する中で障がい者の就労に課題を感じるようになり、(株)キャリアートを立ち上げる。現在は車いすバスケットボール日本代表のキャリアコンサルタントも務めている。

株式会社 キャリアート | |
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住所 | 〒102-0083東京都千代田区麹町1-10-5 澤田麹町ビル 6F |
URL | https://www.careerart.net/ |
NPO法人 チャイボラ | |
住所 | 〒170-0003東京都豊島区駒込7-3-2 鴻森ビル 2F |
URL | https://chaibora.org/ |
人材業界の中でも障がい者を対象にした就職・転職支援を手がける(株)キャリアート。かつて大手人材会社で支社長を務めていた中塚社長は、豊富な知識を駆使して社会貢献度の高いサービスをつくろうと奮闘している。その熱き信念に、マジシャンのDr.レオンさんが迫った。
人材業界での活躍を経て
レオン 中塚社長は、もともと人材業界で長くご活躍されてきたそうですね。まずは、独立を決意されるまでの経緯からお聞かせいただけますでしょうか?
中塚 私は学業修了後、外資系の人材会社に入社し、営業職として新卒・中途人材の就職・転職支援、キャリアコンサルティング業務に携わっていました。その中で、一人ひとりが仕事や職場の環境に対して満足して働くためにはどうすれば良いのかと考えて、日々取り組んでいたんです。結果、27歳のときに歴代最年少で支社長を務めることになりました。
レオン 順調にキャリアアップをしてこられたのですね。その後の展開が気になります。
中塚 30代に入った頃には、部下も増えて、人材のキャリア開発部門に携わり、やりがいを持って働いていました。その中で、障がい者の就職・転職支援や働き方には課題が多く、まだまだ改善できる、社会参加を促進できると確信を持つことができました。ただ、一方で会社員としての制約に限界も感じていました。そこで、起業を決意し、大手企業の手の回らない社会課題を解決する会社をつくりたいと思い、障がい者を専門とした就職支援の会社である(株)キャリアートを立ち上げました。
レオン それはとても思い切った決断ですね。実際に起業されてみて、手応えはいかがですか?
中塚 やはり大変な部分はあります。ただ、同業の方とお会いする機会を積極的に設けるなどして、着実にコネクションを広げることもできているので、前に進めているという手応えはありますよ。
多角的な事業を展開
レオン では、現在注力されている事業について、詳しくお聞かせください。
中塚 当社では、特に障がい者アスリートに向けたデュアルキャリア支援に力を入れているんです。2019年4月からは車いすバスケットボールの日本代表チームのキャリアコンサルタントに就任して日本初の取り組みを行っています。アスリートたちが競技に集中しながら、効率的に次のステージについて考えられるようサポートしているんです。
レオン デュアルキャリアという言葉は初めて耳にしました。セカンドキャリアとどのような違いがあるのでしょうか?
中塚 セカンドキャリアは、日本代表や競技引退後に営業職などに転職して、ゼロからキャリアを再び構築していくという言わば「やり直し」と考えていただければと思います。一方で、デュアルキャリアはアスリートとして活躍しながら、もう1つの本業を構築していくということです。
レオン 引退後に、もう一方の仕事へスムーズにキャリアチェンジできるようにするんですね。
中塚 おっしゃるとおりです。また、私はスポーツを生業とすることができた方々であれば、障害を持っているとはいえ、必ずビジネスの世界でも成功を収めることができると確信しているんです。だからこそ、当社の取り組みを通じて、もっと多くのアスリートたちがデュアルキャリアについて考えられる環境を整えていきたいと考えています。
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