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  • 株式会社 バリューワークスエデュケイト 代表取締役社長 赤津 誠一郎

インタビュー

スペシャリスト

唯一無二の指導方針

水野 御社が手がける「ValueWorks」について教えてください。

赤津 「ValueWorks」は、神奈川県川崎市を中心に日本全国で活動するバスケットボールスクールです。日本一を3度達成した実践学園中学校の森圭司先生とご縁があり、実践学園のスキルコーチも努めています。ロサンゼルスで最先端の指導法を学び、独自のカリキュラムを構築して年齢や経験に応じたトレーニングを提供しているんです。そのため、当スクールではスポーツ界でありがちな昔気質な指導は一切行っていないんですよ。

水野 指導方針について、もう少し詳しくお聞かせいただけますか?

赤津 例えば、“Just Try It”という当スクールのスローガンがあります。これは「失敗は成功の素だからこそ、失敗を恐れずたくさん挑戦しよう。できるようになったら、今度は失敗するレベルまで工夫してみよう」ということです。失敗はあくまでも挑戦の証、基準なんですよ。成長も失敗も褒めることで、子どもたちには失敗を恐れず挑戦を楽しむマインドを身に着けていただきたいんです。
 他にも、「Be a Great Player」という言葉を掲げています。もともとは、「素晴らしい選手になろう」と定義したものです。しかし、指導を続けるうちに意味が変わり、今では「素晴らしい演技者になろう」と伝えています。というのも、私たちコーチもコーチとして成長するためには、普段の自分を脱ぎ捨て素晴らしいコーチを定義し演じることが必要です。そうして時間をかけてコーチとしての人格が育まれていきます。同様に選手も憧れの選手やコーチを見つけ「真似をする」、つまり「演じること」で成長速度が加速すると考えているんです。スキルと呼ばれる技を身につけさせるよりも、役者さんのように人に価値を与える技を演じられる人、「素晴らしい演技者」を育てたい。Playには「演じる」という意味も含まれるのですよね。

水野 つまり、単にバスケットボールの技術を伸ばすのではなく、人間的な成長につなげていくということでしょうか?

赤津 おっしゃるとおりです。バスケットボールはボールを持っている人や得点を多く取る人が主役なのではなく、演劇のように台本にたくさんの台詞や振る舞いが書かれているコミュニケーション力の高い人が主役なのです。コーチはその模範となるように、コート上では情熱的で温かく選手を鼓舞する振る舞いを意識します。それが、「コーチングエンターテインメント」と呼んでいる当スクールの指導方法です。「コートに立ったらコーチも選手も別人だよ。より良い自分を演じよう!」と伝えています。

水野 コーチはどのような方が多いのでしょうか?

赤津 当社のスタッフは半分が大学生で、半分が私より年上で、経営者や大手企業の部長職など社会経験を豊富に持つ方がそろっています。若いコーチだけではなく、人の気持ちの扱い方や、どうすれば他人をいい方向に導けるかなど、社会人経験が教育を行っていくうえで非常に重要だと思っています。私自身も40代になって、ようやく世の中のことが少しわかるようになってきましたから。

水野 確かに、長い人生経験の中で酸いも甘いも噛みわけてきた方の言葉や行動には、確かな説得力がありますよね。

赤津 そうなんです。私たちコーチも常に学び、成長していかなければなりません。だから、当スクールでは選手とともにコーチ育成も掲げています。「今の言葉、こういうふうに言ってあげたほうが良かったかもね」と、社会人コーチが若いコーチに伝えてあげられる環境。そうやってコーチもたくさん学び、経験を重ねていく環境づくりが、より多くの選手に素晴らしい時間を提供するうえで欠かせないことだと考えています。

水野 では、運営していくうえで、社長が大切にしていらっしゃる部分は何でしょうか?

赤津 それは保護者と地域との連携です。選手の成長をより素晴らしいものにするには、コーチ、保護者、地域が三位一体となって選手を支援することが必要だと考えています。コーチだけが力を持ってはいけません。さらに保護者の負担ばかりが増えたり、地域のイベントが後回しになったりするのも良くないこと。それぞれの役割を明確に定義し、互いに支え合いながら素晴らしい育成環境をつくっていくことが肝要なのです。

水野 ちなみに、スクール名の「Value Works」にはどのような意味が?

赤津 「ValueWorks」には、“人に価値を感じていただくために働こう!”という意味を込めました。価値とは、自らで定義するものではなく、他人に認めてもらうもの。私たち一人ひとりは、それぞれが必ず価値を持っており、その価値が一つになり、団結したときにこそ大きな価値が生み出されます。私は保護者の方を、選手を育成するためのパートナーだと思っているんです。選手の数だけ保護者やコーチが増えていき、その価値が団結したときにこそ、子どもたちのためにより良い仕事ができると信じて活動を行っているんですよ。

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