鍼灸師の家系に生まれ、専門学校卒業後は祖父と父の手掛ける鍼灸院で修業。2人が患者の病気の原因をピタリと当てる姿を見て感動し、鍼灸の勉強にますます熱中する。2012年に独立。2015年、移転に伴い「佳耀弘漢鍼灸院」を開業した。
佳耀弘漢鍼灸院 | |
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住所 | 〒064-0807 北海道札幌市中央区南7条西16-1-1 ヴィヴァン716 1F |
URL | https://kayo-koukan.jp/ |
石黒 「佳耀弘漢(かようこうかん)鍼灸院」の川村院長は、治療家として由緒ある家柄の3代目とお聞きしています。
川村 はい。当院の「弘漢」という名称は、「漢方医学を弘(ひろ)める」という意味で、祖父の代から受け継いだものです。私は鍼灸の専門学校に進学し、土日は祖父と父が運営する院を手伝っていました。最初は家業にそこまで思い入れがあったわけでもなかったんです。でも、笑顔で患者様を迎え、問診しただけで体の悩みを見抜いてしまう2人の姿を見るうちに尊敬の念が高まって、この仕事に生涯を捧げることを決めたんです。
それで、学校卒業後もしばらくは祖父と父の鍼灸院で働きました。その後、自力で研鑽を積むために独立したんです。
石黒 それでは、こちらの院ならではの特長があれば教えてください。
川村 一番の強みは、患者様の脈を取れば即座に悪い部分を見つけられる「脈診」の技術力にあります。私の脈診は全国でも珍しい診察方法で、体の悪い部分を即座に特定できるんです。西洋医学で病気の原因が分からないケースでも、脈診で突き止められることがありますよ。
石黒 院長は、その豊富な知識と技術を海外にも広めていらっしゃるのだとか。
川村 はい。母方の祖父がペルーで生まれ育ったという縁もあり、現在、同じ南米のアルゼンチンで鍼灸を普及する活動に取り組んでいます。現地では、西洋医学に対するセカンドオピニオンとして鍼灸を選択する患者様が増えつつあるんです。私の目標は、祖父の代から変わらず守ってきたモットーである、東洋医学と西洋医学の懸け橋的存在になること。東洋医学の「気」の概念は、オカルトのように思われてしまうこともあります。
しかし、気を現代の科学で説明しようと祖父は物理学まで学んでいたんです。私もその家系に生まれた者として、勉強を続け、医療を必要とする方々の選択肢を増やすため努力するつもりです。
石黒 院長がこの仕事に全力を傾け続けられるやりがいは、どんなところにあるのでしょうか?
川村 これまで1万人以上もの方々の施術をしてきて、「楽になった」と喜びの声を頂けるのがやりがいにつながっています。元気に笑う患者様のお姿を見ると、涙ぐんでしまうほど喜びが湧き上がってくるんです。
鍼灸にはお年寄りの患者様が多いイメージがありますので、若い方々にも認知を広めていき、大勢の方の健やかな人生をサポートしたいです!

GUEST COMMENT
石黒 彩
日頃の診察と施術にとどまらず、南米にも鍼灸を広めようとするバイタリティーには圧倒されました。その一方で、川村院長はリラックスした会話ができる明るい方。体調が良くなると我がことのように喜ぶお姿からは、患者様への愛情が伝わってきました!