インタビュー

医療・福祉

川岡クリニック

兵庫県出身。大阪大学を卒業後はそのまま大学病院へ入り、泌尿器科を専門にがん治療や不妊治療、移植医療などに携わる。2011年に広島へ移り、地域の高齢化や医療過疎などの問題を肌身に感じたことから訪問診療を開始し、2015年には「川岡クリニック」を開院。現在は他の事業所と連携しつつ質の高い訪問診療を展開している。

川岡クリニック
住所 〒730-0002
広島県広島市中区白島中町16-8 101
URL http://hiroshima-dr.jp/archives/clinic/2825

広島県にて泌尿器科をメインに幅広い医療サービスを展開している「川岡クリニック」。高齢化が進み、通院が難しい患者が増えていることを実感した川岡院長は今、新しい訪問診療の形を模索し続けている。その強い信念と壮大なビジョンに、タレントの石黒彩さんが迫った。


訪問診療の必要性を感じて

石黒 川岡院長は、もともとは大阪の病院に長く勤めていらっしゃったそうですね。まずは、広島で開院されることになった経緯からお聞かせ頂けますか?

川岡 私は大阪大学の医学部を卒業した後、附属病院にて泌尿器科を専門にさまざまな医療に携わり、2011年に広島の一般病院へ移りました。大阪と比べて医院の数が少ないこちらでは、専門外の部分も含めて全体を診なければならないケースや、通院が難しい患者様と接するケースも増え、訪問診療の必要性を強く感じるようになって。同時に、都市部から離れた地域医療がどうなっているのかについても興味を持ち始めたんです。

石黒 確かに、高齢化が進んでいる現代では、体が不自由なのに1人で通院しなければならないお年寄りの方も多くいらっしゃるでしょう。院長は現場の最前線でその問題を痛感されたのですね。

川岡 ええ。それで、私は実際に広島県内や山口県の島を訪れ、現地の医療の実情を自ら確かめました。ある島では、泌尿器科の専門医がおらず、患者様が診察のために島外へ出なければならない状況で、私が週に3回、専門外来を行うようになると島民の方たちに心から喜んで頂けたんです。そのとき、地域で完結できる医療の価値を確信し、2015年に当クリニックを立ち上げるに至りました。

石黒 では、スタート時にはすでに、医院づくりのイメージも固まっていたと。

川岡 そうですね。最初は、泌尿器科にだけ特化しようかとも思ったんです。しかし、通院が難しい患者様はさまざまな病気を併発されていることも多いので、幅広く対応できる体制にし、今日まで順調に歩んでくることができました。

患者を安心させられるチームづくりを

石黒 泌尿器科の訪問診療、というのはそもそも珍しい形態かと思います。現在は主にどのような患者様を診ていらっしゃるのでしょうか?

川岡 最も多いのは、自力での排尿が難しく、尿管にカテーテルを通していらっしゃる寝たきりの患者様の訪問診療ですね。カテーテルは、時に管詰まりを起こしたり、出血を誘発したりするため、しっかりとした管理が必要です。それを交換するためだけに月数回の通院が必要な患者様もいらっしゃり、大きな負担になってしまいます。そこで、私が患者様のご自宅へ伺い、その場で診察や管理を行うことで、患者様ご本人はもちろん、ご家族の負担も軽減しているのです。

石黒 それは素晴らしい。寝たきりの患者様を介護したり、通院させたりする上では、ご家族の方たちにも相当な負担が掛かるのは間違いありませんから、そこへの気遣いをしてくださるというのは本当に心強いと思います。

川岡 また、当院は外来診療も行っていまして。診療時間を一般の医院が休み時間になりがちな10時~13時に設定しており、お仕事をされていて「お昼休みしか通院できない」という患者様が余裕を持って診察を受けられる点も独自の強みだと思っています。ちょうどその時間帯は、訪問診察を必要とされる患者様がお昼ご飯を食べていらっしゃることが多いため、スケジュール的な重複もありませんし、逆にそれ以外の時間は病状が急変したときなどにすぐ駆けつけられるよう、基本的にフリーにしているんです。

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