インタビュー

スペシャリスト

子どもたちが夢を描ける社会をつくる

杉田 罪を犯さざるを得ないような境遇にあったんですね。

齊藤 ええ。そういう人に懲役を科すのが本当に正しいことなのか。もっと国が人生をサポートする必要があるのではないか──。そう考えた私は、検察官に対し、更生緊急保護という措置をとるよう申し出、刑罰を科すのではなく、一時保護をして就労先をあっせんし、日常生活の中で立ち直らせていくということで収めることができました。その方から「こんな私のために、ここまで尽くしてくれてありがとう」という言葉を掛けて頂いた瞬間に、私は「自分がやりたかったのは、こういう仕事だ」とあらためて感じることができたんです。

杉田 そのような経験を経て、代表は刑事事件の弁護を中心に活動していらっしゃるとお聞きしています。

齊藤 はい。特に少年事件の弁護に力を入れているんですよ。私は前の事務所に所属していたとき、初めて少年事件の裁判を担当しました。それは万引きを繰り返した少年の弁護で、実際に彼と会ってみるととても素直でいい子でした。しかし、親から優秀な兄と比較されたことで劣等感や寂しさを抱え、もっと自分を見てほしいという気持ちで万引きをするように・・・。家庭裁判所の審理では「少年院に入れるべきだ」という声が強かった中、私は半年を掛けてその意見を覆し、保護司によるサポートで更生させるという結果を勝ち取りました。

杉田 代表ご自身にとっても、人生の転機となる事件だったのでしょうね。

齊藤 もともと私も、このような事件を起こす少年は不良だと思い込んでいたんです。しかし、彼は本当に優しい子でした。審理の途中で親に書いた手紙を読んで、出廷していたご両親もそれを聞いて号泣していたくらいです。問題を起こした少年を悪人と決めつけず、どうすれば更生してもらえるかを考えることが大人の役目ではないか。そう考えるようになった私は、子どもたちが夢を描ける社会をつくるため、自らの事務所に「クレヨン」という名前を付けたんです。

人を守るために法律を使う

杉田 現在はどのような活動に力を入れているんですか?

齊藤 教育関係者やカウンセラーの先生方ともチームを組み、子どもたちの声を素直に聞くところから更生に向かってもらえるような活動に取り組んでいます。「法律は人を裁くためにあるのではない。人を守るために使うものだ」というのが、私のポリシーなんです。

杉田 心を開いて話を聞いてくれる代表の存在は、苦しんでいる子どもたちにとって心強い存在でしょうね!

齊藤 ありがとうございます。実は先日タイへ行ったんですよ。タイでは深夜でも、大勢の子どもたちが道端で物乞いをしていました。その姿を見て私は、全ての子どもたちを幸せにしたい、日本の子どもと海外の子どもが交流し、世界中で活躍できる環境をつくろうと決意しました。時間は掛かるかもしれませんが、必ずそのような社会を実現したいですね。

杉田 お話しを伺っていて、代表にとって人を救う弁護士の仕事は、まさに天職と言えますね。

齊藤 そう思います。他の仕事をしている自分は想像できませんし、弁護士という職業を選んで本当に良かったと感じています。これからも、1人でも多くの方を救い世の中を元気にしたいですね!

GUEST COMMENT

杉田 かおる

ドラマをきっかけに弁護士を目指した齊藤代表は、そのまっすぐな気持ちのまま、困っている人に手を差し伸べる弁護士本来のお仕事にまい進しています。私は法律家に「厳しい性格の方」という印象を持っていました。でも、代表が人とのコミュニケーションを大切にする話しやすい方だったのもうれしかったです。ますますのご活躍を期待しています!

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