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Challenge+(チャレンジプラス)

注目企業インタビュー

西岡 電気の制御を専門に手掛ける仕事があるなんて、今まで知りませんでした。社長は、現場を円滑に動かすためのインフラを築かれているのですね。

吉岡 そうですね。なかなか一般の方の目には触れない仕事ではあるものの、実はかなり幅広い分野で応用できる技術なんです。例えば、当社が担当させて頂いている植物工場では、水耕栽培で水をどれだけ流すか、その中に栄養分をどれだけ混ぜるかというのを全て電気制御で行っています。室温も測定し、暖かくなりすぎたら自動で換気を行うシステムも導入していますし、言うなれば「電気で植物を育てる」環境になっているんです。

西岡 それはすごい!そこまでオートマティックに植物を育てられるなら、農業などにも役立てられそうですよね。

吉岡 はい。農家さんの平均年齢はどんどん上がっていて、慢性的な後継者不足も問題視されています。そんな中、制御機能があれば今より人手がかからなくなりますし、若い世代の人もシステマティックに続けられるのではないでしょうか。そんなふうに、どういうものをつくれば人々に喜ばれるのかを常に考え、お客様にとっての一番のサポート役であることを心掛けているんです。

ものづくり業界の担い手に

西岡 お話を伺っていて、社長が誇りを持ってお仕事に臨んでいらっしゃることが伝わってきます。そんな社長に、昨今の日本のものづくりはどのように見えていらっしゃいますか?

吉岡 良いものをつくろう、という根本姿勢に変わりはないと思いますが、最近は少し守りに入っているというか、海外企業のほうが怖いものなしにおもしろいものをつくろうとしているように感じますね。これからの時代、品質に加えておもしろさや楽しさが必要になってくると思うので、私自身もまだまだ勉強を続けて、周りから「おもしろいね」と言われる存在でありたいですね。

西岡 では、この先も現状に満足せず新分野の開拓をしていかれると。

吉岡 もちろんです。電気制御の仕事に引き続き注力しつつ、ソフトウェア開発やアプリ開発にも乗り出そうと、準備を進めているところですよ。そうして事業拡大を続け、自分の頑張りを見た若い世代が「自分もできそうだ」と希望を抱いてくれれば幸いです。

西岡 社長なら、必ずや次世代のものづくり業界の旗手となれると思います。

吉岡 ありがとうございます。就職することがまだまだ当たり前の日本に比べて、海外は自らアクションを起こしていく考えが浸透していますし、だからこそおもしろいものが出てくるのでしょう。私自身が先陣を切って、お手本となる存在になっていきたいですね。一般的に、起業した会社の9割が3年で消えて行くと言われる中、当社はしっかりと地盤固めをして、3年後、5年後に花開くよう、これからも楽しみながら仕事に打ち込んでまいります。

GUEST COMMENT

西岡 利晃

「未来・家族・開拓精神、いろんな思いを社名の“F”に込めたんです」と語っていらした吉岡社長。前向きな気持ちで常に業界の先頭を走ろうとなさる姿は、海外挑戦をしていた頃の自分と重なって感銘を受けました。社長のようにパワフルな方がいることを、多くの人に認知してもらいたいですね。ぜひ、日本にとどまらず世界へと羽ばたいてください!

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