大学の経済学部で学ぶ中で、経済に大きな影響を及ぼす不動産に興味を抱いたことから、卒業後は不動産会社に就職する。そこで土地の仕入れから開発、管理まで幅広い経験を積み、個人事業主として独立。2015年には法人化を果たし、(株)Yoursを立ち上げた。
株式会社 Yours | |
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住所 | 〒106-0032 東京都港区六本木 3-7-1 3601 |
URL | https://yours-estate.com/ |
水野 まずは、田辺社長が起業されるまでの歩みからお聞かせください。
田辺 私は前職から不動産業界に身を置き、独立を見据えて総合デベロッパーとしての経験を積んできました。そこからまずは個人事業主として独立しまして。資金調達などで苦労しながらも、周囲の協力を得て少しずつ事業を拡大していき、2015年に法人化を果たしました。
水野 同業他社との競合もある中で、成長してこられた要因はどこにあるとお考えですか?
田辺 当社は立地的な価値はあるのに狭いがゆえに活用されにくい、いわゆる狭小地の開発に強みを持っているんです。そうした土地は、建物を建てるにもさまざまな制限が掛かるため大手企業などは敬遠しがちですが、当社では独自のノウハウと、狭小地での工事を得意とする下請け業者とのつながりを生かして開発していくことができます。建物も、マンションやオフィスビル、商業ビルなど、その土地で収益を最大化できるものがどれかをしっかりと判定しつつ、最小限のコストで建てるようにしているんです。
水野 それはすごい。確かに都内の狭小地は、開発のしようがなく駐車場になっていくイメージがありますが、そこをしっかり開発できるというのは御社ならではの特長ですね。
田辺 ありがとうございます。また、販売先についても工夫をしていて、最近は台湾や香港など、アジア圏のお客様に購入して頂くことを意識しつつ開発しています。やはり経済的な成長が著しい地域のお客様のほうが、不動産を積極的に購入してくださいますし、そうして開発と販売を回していくことで、結果的に国内経済の活性化にもつながると考えているのです。
水野 日本人と海外の方とでは、購入する不動産に好みの差が出たりするものなのですか?
田辺 そうですね。例えば、日本のお客様は購入後の管理が大変だという理由で飲食ビルを敬遠されるのですが、逆に海外のお客様には最も人気だったりします。そういった情報を、仕事をする中で知り合った方々と共有しながら次の案件へ生かしていくのが不動産業の醍醐味ですし、その中で思いを込めて手掛けた物件を購入して頂けたときには、自分の娘が嫁入りしたような気持ちになって感慨深いですね。
水野 この先もさらに成長していかれることと思いますが、ビジョンについてもお聞かせ頂けますでしょうか?
田辺 案件数を増やし、売り上げを伸ばしていくためにも、今後は人材雇用に注力したいと考えています。入社してくれた社員には多くの経験を積んでもらい、いずれは自分と同じように独立できるまでに育て上げたいですね。そうして、時代の流れを敏感に読みつつ、業界での存在感をさらに高めてまいります。

GUEST COMMENT
水野 裕子
東京の街は時代と共にどんどん変化して、経済の流れも大きく揺れ動いている中で、それを読んで不動産開発をされている田辺社長の先見性はさすがです。専門的なことを噛み砕いて説明してくださいましたし、興味深いお話を伺えました。同世代の人間として、これからのご活躍を陰ながら応援しています!