学業修了後は不動産業界など複数の職種を経て食品メーカーに就職。BtoB取引が中心だった社内でBtoCのノウハウを確立するなど、トップセールスマンとして約25年にわたって活躍する。最終的に取締役にまで上り詰めた後、培った経験をより自由なフィールドで生かすべく独立を決意。2016年に新清(株)を設立し、現在は大手百貨店やレストラン、ホテルなどに向け、オリジナル商品の提案販売を行っている。

新清 株式会社 | |
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住所 | 〒349-0105 埼玉県蓮田市藤ノ木3-62 |
URL | http://www.shinnsei.co.jp/ |
飲食店向けのOEM商品から、オリジナルのオードブルやメインディッシュの提案・販売まで、幅広く手掛ける新清(株)。四半世紀以上の業界歴を誇る新井社長が最も重要視する人との縁と、この先の経営ビジョンについて、タレントの矢部みほさんが話を伺った。
築き上げた人脈に支えられて
矢部 まずは、新井社長が会社を立ち上げられた経緯からお聞かせ頂けますか?
新井 私は前職で食品メーカーに約25年間勤務し、営業職として数々の販路を開拓してきました。また、それまでBtoB取引が中心だった社内において、BtoC事業を立ち上げ、ノウハウを一から確立するなど、新しいことにもたくさん挑戦してきましたね。そうした実績が会社にも評価され、最終的には取締役を任されていたんです。
ただ一方で、私は既存の常識にとらわれないスタンスを取ることも多かった分、組織ならではの制約や関係性にもどかしさを感じるところもあって・・・。それならば、より自由に経験を生かせる場所をつくったほうが世の中に貢献できると考え、当社の設立に至ったのです。
矢部 重役の立場を離れ、自ら挑戦されることを選ばれたのですね。実際に起業されてみて、手応えはいかがでしたか?
新井 やはり最初は銀行の口座1つをつくるのにも苦労したり、用意していた運転資金が数ヶ月の仕入れで無くなりそうになったりと、厳しい局面もありました。しかし、そうしたときには必ず、私がこれまでにお付き合いさせて頂いていた方が手を差し伸べてくださって──今では資金面の環境もしっかりと整えることができました。今日までやってこられたのは、本当に支えてくださった皆様のおかげだと思っています。
一貫対応でオリジナル商品を生産
矢部 現在は、主にどのような商品をつくっていらっしゃるのでしょう。
新井 当社は、大手百貨店様や飲食店様、ホテル様などに向けて、多種多様な食品の卸販売をさせて頂いております。OEM商品はもちろん、レシピの段階から当社が手掛けるオリジナルの商品も多くありますよ。そうして企画提案から製造、販売までを一貫してお任せ頂ける点が、当社ならではの特長です。また、販路が1つしかないとギフト品などが売れ残った場合に処分しなくてはなりませんが、当社は宴会場や結婚式場など複数の卸先を確保しているので、無駄のない生産・販売ができるのです。
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