幼なじみの誘いを受け、10代で塗装業界へ足を踏み入れる。数社に勤める中で独立願望を抱き、職人として修業を積んだ後、21歳で独立を果たす。2016年、幼なじみと遠山建装(株)を創業。その後、難病を発症し闘病生活を送るも、周囲の支えによって乗り越える。現在は神奈川県を中心に、東京都内の仕事も多数手掛けている。
遠山建装 株式会社 | |
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住所 | 〒216-0006 神奈川県川崎市宮前区宮前平2-5-51 |
[置き場兼営業所]〒216-0022 神奈川県川崎市宮前区平6-9-47 |
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URL | https://to-yamakenso.work/ |
2014年、21歳で独立を果たし、その2年後には遠山建装(株)を設立した遠山社長。起業、そして闘病を経験し、周囲への恩返しに目覚めたという社長の生き様とは──。野球評論家の鈴木尚広さんがその胸中に迫った。
覚悟を決めて走った独立当初
鈴木 まずは、遠山社長のこれまでの歩みからお聞かせください。
遠山 私は、幼なじみに声を掛けられて10代で塗装会社に就職し、職人としての修業を始めました。もともと人と話すことが好きで、職人時代から自分で仕事を取ってくることができていたので、いつしか「自分でやってみたい」と思うようになったんです。そして、数社で経験を積んだ後、21歳で個人事業主として独立を果たしました。
鈴木 業界でも、ずいぶん早い独り立ちではないですか?
遠山 そうですね。そのため、周囲からは「まだ早いのではないか」と言われることも多々ありました。ただ、そういう声を振り切って独立した以上、もう後戻りはできないですから、覚悟を決めて突っ走ったんです。仕事もお金もなく、本当にゼロからのスタートでしたが、いろいろなところに連絡を取り、頂いた仕事は何でもやりました。
鈴木 迷いはなかったわけですね。そこから法人化に至った経緯というのは?
遠山 独立から2年ほど経って、おかげさまで順調に仕事が増えていったんです。その頃、幼なじみは他の業界に転職していたのですが、「また一緒に仕事がしたい」と頼み、2016年に、彼と共に会社を立ち上げました。そして今では、9人の従業員を抱えるまでに成長できています。
完全自社施工で顧客満足を獲得
鈴木 20代の若さでそれだけの組織をまとめられるとは素晴らしいですね。では、お仕事についても詳しくお聞かせください。
遠山 当社では、住宅の外壁塗装・防水工事をメインに手掛けています。中でもこだわっているのは、全て自社施工で行うこと。それにより、お客様にご納得頂けるまで丁寧なヒアリングを重ね、ご満足頂ける施工を提供できるのです。
鈴木 その中で、御社の強みは何だとお考えですか?
遠山 1つは、新しい塗料や道具を、積極的に取り入れていることですね。時代の流れに対応するため、塗料メーカーさんや地元の塗料会社さんとコミュニケーションを取り、勉強会などにも参加しています。そうして、私自身が常に新たな情報を仕入れるとともに、従業員にも学んでもらっているんです。もちろん、塗料や道具だけではなく、個々の腕を磨くことも大切です。ただ、ほとんどの従業員が私より年下という若い集団を信用して頂くにあたっては、最新のやり方で、仕上がりや効率の良さをアピールするなどの工夫が重要だと思っています。
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