インタビュー

医療・福祉

杉田 貴重な経験をされたのですね。その後というのは?

伊藤 沖縄本島の約360km東に位置する離島で、1年間の診療をしたんです。その島の歯科医師は自分だけで、大変な面もありましたが、患者様一人ひとりにたっぷり時間をかけて治療を行うことができました。歯が数本しか残っていない患者様に入れ歯を入れてさしあげると泣いて喜んでくださって、1年間の診療を終えて帰る際に患者様たちが見送ってくださり─自分でもこんなに力になれるのだと、大きなやりがいを感じました。

杉田 そして、2018年にはご自身で院を開業されました。

伊藤 歯科医師というのは、技術を一生学び続けなければなりませんし、そのためには患者様の経過を見守り続けることが必要です。それならば、開業医として責任を持って患者様と長くお付き合いをしようと決意しました。研修後は東京の歯科医院に勤めていましたが、JR南武線津田山駅の目の前にあるこの場所で開業する話を良いタイミングで頂き、31歳で当院を開いた次第です。

ベストな治療を患者自らが選ぶ

杉田 院長が豊富な経験をお持ちで、医院も立地が良いというのは、こちらの強みになりそうですね。

伊藤 そうかもしれません。また、お悩みをヒアリングし、丁寧な説明によって理解して頂いた上で、患者様ご自身が治療方法を選ぶ「インフォームド・コンセント」「インフォームド・チョイス」をしっかり行うという方針も、当院の特徴だと考えています。

杉田 難しい響きですが、具体的にはどのようなことを行っているのでしょう。

伊藤 例えば虫歯になってしまった場合は、入れ歯にするのか、インプラントにするのか、ドナーの歯や親知らずを移植するのか・・・治療法はさまざまです。また、健康な歯を削らなければならない治療もありますし、保険診療の適応外で高額となる場合も。それぞれの治療について、資料を使ってメリットとデメリットをお伝えします。私からは「この治療をするべき」と強制するのではなく、「今回のケースならこの治療が良いと思います」というご提案はしますが、最終的にはご自身で決めて頂くのです。

杉田 なるほど。歯は一生付き合っていくものですから、そうした対応をして頂けるというのは安心です。

伊藤 何よりも患者様が大切ですし、お帰りの際には笑顔になって頂きたいというのが私の思いです。その様子を目にすると、本当に嬉しく思います。ただ、「歯医者は怖い」というイメージをお持ちの方もいらっしゃいますから、治療の際に次は何をするのかお声掛けをしたり、世間話をしたりして、安心して頂けるように努めているんです。特に、子どもたちに話すときには、しゃがんで目線を合わせます。すると子どもたちもきちんと話を聞いてくれますし、そうして虫歯のない子を増やしていけたら良いですね。

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