インタビュー

建築

顧客目線で誇りある仕事を

水野 昔からの慣習や考え方は、なかなか変えられないものだと思います。独立されてみて手応えはいかがでしたか?

鈴木 やはり初めは自分の理想だけが一人歩きしてなかなか浸透せず、1年目は本当に大変でした。その姿勢を変えて、周囲と歩み寄るように心掛けた結果、2年目からうまくいくようになり、3年目に結果を出せたかと思います。

水野 他業界で培ってきた柔軟性が生きたのですね。実際に、どんなことに取り組まれたのでしょう。

鈴木 当社は屋根やサイディング(外壁)といった工事を中心に手掛けていますが、現場には経験豊富な職人たちが必ず複数名で入るようにしました。少ない人数で現場を回したほうが1人あたりの収益は高いかもしれません。ただ、それだけケガや事故のリスクが高まってしまうため、当社は安心・安全に働ける環境を整えているんです。それにより、経験の浅い職人もしっかり育成できますし、力仕事以外でできることを現場一線でこなす女性の職人も在籍しています。

水野 若者や女性も活躍できる環境を整えられているのは素晴らしいです。

鈴木 ありがとうございます。また、大学出身者の方にも、職人を選択肢の1つとして考えてもらえるような仕組みをつくりたいです。そういった方や、個人事業主の職人の方などが、社員として現場に入り、現場監督や営業の経験を積み、独立へとスムーズに成長できるのが理想。私が独立しようとした時、「職人でいれば良いのに」という声が上がったのも事実ですから、そうした風土を変えていきたいと思います。

水野 社長の下でなら、目標に向かってのびのびと働けそうですね。施工に際して、職人さんに伝えていらっしゃることはありますか?

鈴木 芸術作品をつくっている意識を持ってもらうことですね。私たちが施工するのは、お客様が何十年も住まわれる住宅。「自分が施工したこの住宅に、自分は住みたいか?」と尋ねて出た答えがお客様の答えであり、それに「はい」と答えられるレベルまで意識を高めなければならないと伝えているんです。こうして誇りを持って働くことが、モチベーションにもつながるのだと思います。

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