石黒 自ら道を切り拓かれたわけですね。会社を立ち上げてからの手応えはいかがでしたか?
竹井 3人体制で始めて、こつこつと人数を増やしながら倉庫の規模も大きくしてきましたが、社員同士のトラブルで2人に減ってしまった時期があって・・・。その時は赤字続きでとても苦労しましたね。ただ、「諦めずにやろう」と何とか踏みとどまり、今日まで続けてきました。
石黒 その時に頑張れたモチベーションは何だったと思われますか?
竹井 経営者になって、働いてくれている社員に対する責任感が生まれたからでしょうね。会社をもっと良くしていかなければ、という思いで、ただただ必死に頑張れたんです。そしておかげさまで、今では社員20人以上、協力業者50人ほどで現場を回しています。
「地図に残る」という誇りを持って
石黒 現在は主にどういったお仕事を手掛けていらっしゃるのでしょう。
竹井 当社では、建物の天井・壁などの石膏ボードの貼り付けや、軽量下地組み作業を行う内装仕上工事をメインに行っています。一般住宅はもちろん、都内の高層オフィスビルや大型商業施設の施工に携わることも多く、常に責任感を持って仕事に臨んでいますよ。
石黒 携わったものが形になるお仕事ですから、やりがいも大きいと思います。
竹井 そうですね。施工した建物は地図に残りますし、どんな仕事でもオフィスや作業場が必要になるという意味では、「それをつくっている自分たちが日本の産業を支えている」という誇りを持って良いと思うんです。
石黒 そういったご自身の信念は、日頃から社員の方とも共有していらっしゃるのですか?
竹井 はい。会社をつくるのは、社長ではなく社員たちの存在です。その意味で、人材育成には特に力を入れていますし、技術はもちろん、挨拶や時間厳守といったマナーについてもしっかり指導しています。社員一人ひとりの行動が、会社、ひいては業界の評価につながるという自覚を持たせるようにしているんです。