現場一線から任せる立場へ
時東 今は順調に事業展開をされていますが、独立当初は苦労もあったのでは?
平良 いえ、それまでに築いた人間関係を活かしながら仕事をしていたので、実際は勤務時代とあまり変わらなかったですね。法人化をする際にも、一緒に働いていける仲間を増やしてしっかり土台を作った上で決断したので、不安はありませんでした。それに、手に職を付けてさえいれば万が一事業が失敗しても職人として1からやり直せるだろうという自信を持っていましたから。
時東 計画や準備を怠ることなく、かつ前向きに行動される姿勢に頼もしさを感じます。
平良 前職の職場には日系のブラジル人やアルゼンチン人のスタッフが多く、私が独立する際に付いて来てくれたスタッフの1人も日系アルゼンチン人でした。言葉の都合上、コミュニケーションが上手く取れない中でも明るく働く彼らを見て、前向きな気持ちや元気をもらえたのかもしれませんね。
時東 お仕事の際は、社長ご自身もまだ現場に出られているのですか?
平良 現場が忙しい時にはやる気満々で出て行くのですが(笑)、スタッフの成長のためにも、少しずつ一歩引いて見守る立場になることも必要かなと思っています。昨年に経験豊富な人材が部長として入社してくれたおかげで、最近はより現場を任せられるようになりました。その部長の企画で、各スタッフに「会社が5年後にどうなっているか」ということを紙に書かせてモチベーションアップに繋げたり、比較的リスクが低くスタッフに任せやすい現場を取ってきたりと、工夫もしていますよ。
時東 その中で、スタッフの方に常に伝えていることはありますか?