兵庫県出身。阪神・淡路大震災を経験し、安全な備蓄食の必要性を痛感する。その後、日本の良質な缶製造技術を活かしつつ非常食用缶詰の開発を手がけようと、(株)ジェイ・インターナショナルを設立。現在は大阪府立大学と提携して、食物アレルギー対策を施した缶詰の製造・販売をメインに展開している。
株式会社 ジェイ・インターナショナル | |
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住所 | 〒658-0054 兵庫県神戸市東灘区御影中町1-8-8 207 |
URL | http://j-international.jp/ |
タージン 御社では、非常食用缶詰の製造・販売を手がけていらっしゃるそうですね。
山本 ええ。兵庫県出身の私は阪神・淡路大震災を経験したことで、早くから備蓄食の必要性を感じていました。2011年の東日本大震災時にも、備蓄食は味気なくて栄養価に乏しいものが多く、お年寄りが体力をつけるには不十分だったという話を耳にしたことから、より安全かつ栄養のある備蓄食を作るべく、事業を興した次第です。
タージン 具体的に、御社の缶詰にはどういった工夫が施されているのでしょう。
山本 まず、ベースとなる食材に「鹿肉」を選んでいます。鹿肉は他の肉類と比べても高タンパクで栄養豊富。一方、脂肪の融点が高く臭みが強いという特徴もあるため、それを解消するための独自技術を大阪府立大学と協力して開発し、「キーマカレー」「洋風トマト煮」といった食べやすい味で商品化しました。
タージン バリエーションがあって、どれも美味しそうに見えますね。安全面についてはいかがですか?
山本 大豆ではなく粟が原料の醤油を使用するなど、アレルギーを起こしやすい「特定原材料27品目」を除いたレシピで作り、食材は金属に直接触れないようパックした状態で保存しているため、アレルギー対策は万全です。ちなみに鹿肉自体もアレルギーを起こしにくい食材として知られているんですよ。重度の食物アレルギーをお持ちの方は、その食材が誤って体内に入るとアナフィラキシーショックを起こし、最悪の場合亡くなってしまうこともあります。特に食料確保が困難な災害時には、この缶詰がそういった方々の自己防衛手段になればと考えているんです。
タージン 御社の缶詰が、食物アレルギーを持つ人にとってのライフラインになるかもしれないということですよね。そう考えると、とても意義深いお仕事だと思います。
山本 行政もアレルギー対策に取り組んではいるものの、まだまだ追いついていないというのが現状で、だからこそ私たちがリードしていく必要がある。幸いにも、すでに新聞やTVなど複数のメディアで取り組みが紹介され、中国や韓国といった海外からも引き合いを頂いていますから、1日も早く、事業を軌道に乗せたいですね。
タージン その先には、さらなる事業展開も?
山本 2020年の東京五輪に向けて、地域独自のレシピを用いたお土産缶詰を開発しようと考えています。その際にも、身体に悪影響を及ぼす可能性のある塗料を一切使用しないなど、とにかく安心安全をモットーに、ハイクオリティな缶詰を作り続けていきます。

GUEST COMMENT
タージン
近年、増えすぎた野生の鹿は害獣として駆除対象に指定されているため、その肉を活用することは地域環境改善への貢献にも繋がっているそうです。事業を通じて多角的に社会貢献の役目を果たされる山本社長の取り組みに心から感銘を受けました。