インタビュー

建築

有限会社 アクティブ

学業終了後は理想科学工業に入社、エンジニアとして活躍。その後、叔父の防水会社に移籍、サラリーマン時代に培ったノウハウを生かし人材を育成、バブル崩壊後不安定だった業界でその会社を牽引。2004年1月に独立、新たに有限会社アクティブを法人設立して以来、順調に業績を伸ばしている。

有限会社アクティブ
住所 〒125-0033東京都葛飾区東水元5-33-2
TEL 03-5876-2350
FAX 03-5876-2356

アフターフォローに優れた機動力

めぐみ 早速ですが、五十嵐社長の歩みからお聞かせ願えますか?

五十嵐 工業高校を卒業後、“プリントごっこ”で有名な理想科学工業株式会社に入社、カスタマーエンジニアとして電子・機械に携わってきました。しかし、ちょうどそのころバブルのピーク時で、叔父の防水工事会社から人手が足りずに来てくれとオファーがありましてね、理想科学ではトップサービスマンを自負していたのですが、思い切って叔父の会社に移籍しました。

めぐみ 少しもったいないという気がしますが・・・

五十嵐 建築の業界にも興味はありましたからね。しかし現実は厳しく、建築業界というまったく違う業種で非常に戸惑いがありました。いわゆる、今まで付き合っていた人達と違うなというのが第一印象でしたね。

めぐみ 今までの職場はリクルートスーツ、一方現場に行けば作業着で体が資本・・・雰囲気が違うのも当然ですね。

0129t01五十嵐 現場に携わり、俗に言う3K「きつい・汚い・厳しい」といわれる業界の中で、社員がすぐ辞めてしまうという現実に直面し、まずは職人さんたちの意識改革から取り組みました。いい意味でサラリーマン的な人間を集め、情報交換なども積極的に行う。その甲斐あってひとつの結果が残せたことで自分の自信となり、去年独立したのです。

めぐみ その中で「アクティブ」さんのウリというのは?

五十嵐 機動力の部分で優れていると思います。大手業者さんだと迅速に対応しきれず苦情も多いという業界で、弊社では工事が終わって引き渡したあとも、何かあればすぐに飛んでいきますよ。

めぐみ アフターフォローがいいと?

五十嵐 そのとおりです。うちでは防水工事だけでなくリフォーム・仮設工事・塗装など幅広く手掛けていますが、例えば足場を架けていると心配なので、休みの間でも必ず確認しに行きます。それが気に入って安心していただけるのではないでしょうか。

めぐみ 警備員の役目も果たされて(笑)。だからこそクレームも一切出ないのですね。安心できるのは非常にいいですね。仕事の流れというのは?

五十嵐 受注の流れは、町場の工務店さんがいて僕らがその下に、という図式ですが、実際に施工するのはほとんど私たちです。近所の居住者の対策や、マンションですと住んでいる方の対策なども僕らが手がけています。工務店さんとしても楽だと思いますよ(笑)。

めぐみ その姿勢から信頼を得て、次の仕事に繋がるのですね。

五十嵐 そう信じています。また、専属の職人さんも一人一人把握し、自分が管理できる中でいい仕事を目指しています。大規模修繕工事など、大きな現場の場合には一件完全に施工が終わり引き渡してから、また次の大きな現場に着手するようにしています。そうすることによって僕ら自身も安心ですし、その分行き届いたフォローができる。一件一件しっかり管理していこうと考えています。

コストパフォーマンスに優れた施工

めぐみ なるほど。結構この業界は仕事があるなら人を増やしてガンガン行こう、というイメージがあるんですけど、社長はサラリーマン時代があったからこそ、このように順序だてて考えられるのかしら?

五十嵐 それは言えると思います。バブル絶頂期、仕事が繁雑化した時代を知っていますが、当時はいわゆる殿様商売で、そうなるとミスが生じやすいですよね。そのやり方を反面教師にし、失敗を繰り返さない努力をしてきました。しかしこの業界、テレビなどでも取り上げられておりますがまだまだ問題が多く、お施主さんがかわいそうに思えるほど手を抜いた施工の建物もあるのは残念ですね。

めぐみ ちょっと怖いですわ、一般の人間は専門知識が無いですから・・・

五十嵐 ええ、その中で弊社では、一件の建物につき見積もりを何通りも出します。施主さんにも予算の関係がありますから、メリットデメリットをすべて書き出した資料をもとに説明。その中で最高の施工を目指します。

めぐみ へぇ〜。
とても良心的ですわね。

五十嵐 むしろ当然のことだと思いますよ。まず自分たちで勉強し、専門用語でわかりづらい部分は写真やカタログで丁寧に対応するスタイルをとっているので、お客様に評価していただけるのだと思います。ただその際、主に改修工事メインで古い建物が多いのですが、施工後のことを考えると、結局見積もりに無い作業でも必要以上に施工してしまいます(笑)。ですからコストパフォーマンスは高いですよ。ただし決して安い仕事はしません。適正な価格で施工します。

めぐみ 今はリフォームの問題も多いですし、そこまでしてもらえれば施主さんが本当に納得できるのも頷けます。

五十嵐 確かに安い業者は多いですよ。ところが施主さんは知識が無いだけに、単純に値段だけで判断してしまいがち。例えば500万の工事が出ているとします。しかし、しっかり施工しようと思えば、僕らが見積もりすると700万は下らない仕事だったりします。そこで500万でどれだけの施工ができるのか見積もりを見せてもらうと内容的には心細いもので、僕らなら300万ほどで出来てしまう内容です。金額のマジックで“500万、安いな”と思うかもしれませんが、僕らから言わせればとても高い。僕らの700万は、これでもかというほど完璧にしての700万ですから、逆に安いと胸を張って公言できます。丁寧に説明すると納得していただける。安い業者に頼むと手抜きが多く結局クレームがきて、とにかくこの業界は印象が悪いんですよ。

めぐみ 本物が生き残る時代、逆にチャンスであると思いますが、信用してもらうまで大変ですわね・・・ どの業者でも良いことしか言いませんしね。

五十嵐  確かにそれが一番のネックですね。仰るとおりで、テレビでも散々取沙汰されているので、なかなか信用してもらえず悪徳の類だろうと疑われてしまいますが、とにかく誠意を持って認めてもらうしかない。「絶対に後悔させませんから」と言うしかないので、正直非常にやり辛い面はありますよ。

めぐみ 心中お察しします。

五十嵐 近年、建築のイメージがよくないので、何とかそのイメージを払拭するために尽力しているのが現状ですね。建物の改修工事は皆さんが思う以上に費用がかかります。しかし材料の業者から職人さんまで皆さんに協力していただいて、できるだけ安くいい仕事を心がけています。先ほども触れましたが、なおかつ見積もり以外の部分を施工することもしばしば。一旦手掛けたら責任施工ですから、僕らの判断で出来る箇所は直します。その他、庭の手入れやゴミの始末など細かい部分もフォローする。すると施主さんも喜び口コミで評判を広げてくれるのです。

「自分のために頑張れ!」

めぐみ 真心を感じますねぇ。非常にサービスが行き届いている(笑)。現状に至るまで、例えばスタートされた当初はどうでした?

五十嵐 当初は昼間現場へ出、帰ってきてから報告書を書くなど、相棒と二人で何役とこなし、一年目は非常に大変でした。しかし最近では心に余裕が出来、仕事の流れもつかんだので、やり易くなってきましたね。現場に出ずとも職人さんの管理をし、ポイントポイントで指示を出す。ただ、体力的に楽にはなりましたが、体がなまらないようにいつも鍛えています。“しっかりとした意思”というのは強靭な肉体が無いと出てきません。職人さんにも鍛えなさいと教えています(笑)。

めぐみ “アクティブ”という社名もまさに社長の気持ちが現れているんですね(笑)。

五十嵐 そのとおりです。人の倍動けば、人の倍満足して頂けるだろうと。自分が率先して動かなければ的確な指示は出せませんし、その指示も自分で苦労した経験がないと出来ません。職人さんが技術不足で出来ない仕事があれば、即刻自ら現場へ出向いて施工する。そうすると下の人間は何も言えなくなってしまいますよね(笑)。能書きよりとにかく体を動かす。「頭で考えるより、とにかくやってみなさい」と指導しています。それで分からなくても周りに仲間が大勢いますから、何も心配することはありません。この姿勢が大切だと思いますね。

めぐみ 社長自ら率先して動くのが社長のカラーであり、また会社のカラーなんですね。お話も尽きませんが、最後に今後の展望をお聞かせください。

五十嵐 この会社にかかわる社員、職人さん、皆とにかく自分のために頑張れといいたいですね。「自分のために手を抜かなければ、結果いい会社になるから」とハッパをかけています。そして、若い職人さんが頑張った証として“車や家を買った”などという話を聞くと、自分のことのように嬉しくなりますね。自分に関わる皆の幸せを常に願っています。会社としては、まずは手狭になってきた事務所の移転を目指します。そして出会いや人間関係を大切にし、適正価格で確かな施工をする。今は工務店さんからいただく仕事がメインですが、それとは別のルートで仕事の大きな柱を一本一本増やしていく事が今後の目標ですね。

めぐみ 本日は貴重なお時間、ありがとうございました。

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GUEST COMMENT

五十嵐 めぐみ

「最初はどうなることかと思いましたが、おかげ様で大変忙しい日々です。口コミで紹介を受け、仕事も日に日に増えていることを肌で感じています。」と笑顔で語ってくれた五十嵐社長。なかなか休みが取れないそうですが、働きすぎるのも体に毒ですよ(笑)。これからも技術と信頼を武器に、妥協を許さないその姿勢で、業界のイメージアップのため頑張ってください。陰ながら応援しています。私も機会があれば、ぜひ施工のほど、よろしくお願いしますね(笑)。


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