一歩を踏み出したい人へ。挑戦する経営者の声を届けるメディア

Challenge+(チャレンジプラス)

コラム

セルフブランディングプロデューサー福田宇華のこれから一歩踏み出したい 女性に届けるメッセージVol.3

Vol.3 女性らしさとは?

時代の変化と働き方の多様化によって、自ら事業を立ち上げる女性が徐々に増えてきている。しかし、起業してみたものの、自身の長所を生かす方針づくりや、業界内の人脈を広げる方法がわからず、悩んでいる人も多い。ここでは、そんな女性起業家たちをセルフブランディングプロデューサーとして支えるuka planet(同)の代表・福田宇華氏が、一歩踏み出すための勇気とノウハウを与えるコラムをお送りする。

こんにちは。セルフブランディングプロデューサーの福田宇華です。いつもコラムをご覧くださりありがとうございます。コロナ渦も少し落ち着き、新年度も始まり、また新たな気持ちで仕事や子育て、そして「人生」に向かう女性も多いのではないでしょうか。さて、今回は「女性らしさ」をテーマにお話ししたいと思います。

~「男女雇用機会均等法」とは?~

「男女雇用機会均等法」は、「雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律」の通称で、1985年に制定され、1986年に施行されました。企業の事業主が募集・採用や配置・昇進・福利厚生、定年・退職・解雇にあたり、性別を理由にした差別を禁止することなどを定めています。ちなみに、「看護婦」が「看護師」に、「スチュワーデス」が「客室乗務員」に名称変更されたのも、この法律によるものなんです。

わかりやすく言うと、「男女雇用機会均等法」は職場における性別による差別を禁止し、男女とも平等に扱うことを定めた法律です。 募集や採用、昇進などの面での男女の平等を定めているほか、セクシャルハラスメント防止のために、事業主に対して雇用の管理を義務づけています。 女性が差別を受けず、家庭と仕事を両立できるようにすることも目的の1つです。ただ、なかなか法律通りにいかないのが現実ですよね。とは言えそのことを「思うようにならない」と嘆いていても、女性の雇用のされ方や地位、価値は上がりません。娘さんがいる親御さんも、これからの日本における働き方や仕事観など、気になるところではないでしょうか。私たちの世代が次の世代の女性の働き方にいい意味で影響を与え、男女の違いを認め、共に豊かになる社会が築ければ良いのではないかと、私は考えています。

~ジェンダー指数~

女性を取り巻く環境、解決すべき世界の課題の背景には、ジェンダー(社会的・文化的につくられる性別)※に基づく偏見や不平等があると言われています。日本は教育や生活、雇用面でとても安定していますが、世界には教育が受けられず、読み書きや計算ができない女性がたくさんいます。信じられないかもしれませんが、母体や胎児の身に危険が伴う若年妊娠や望まない妊娠、人身取引(トラフィッキング)や女性に対する暴力・DVもまだまだ存在しています。ジェンダーによる男女の差別を解消し、個々の能力が活かされ、安全かつ安心して暮らせる社会をつくっていくことは世界共通の課題です。
※ジェンダー(gender)とは、生物学的な性別(sex)に対し、社会的・文化的につくられる性別のことを指します。男女の社会的・文化的役割の違いや男女間の関係性を示します。

目の前で起こったことばかりに焦点を当てると、イライラしたり、感情的になったりしてしまいがちですが、人生の大きな流れで見れば、「今」皆さんが置かれている環境は、きっと素晴らしく感謝できるものである気がします。「ない」ものばかりにフォーカスするから苦しくなる。「ある」ものにフォーカスし、まず、自分の心をしっかり満たしてあげるのが重要な気がします。お腹が空いていると不機嫌になってしまうのと一緒で、自分が満たされて幸せな人生を送っていれば、多少の問題は笑顔で、大きな心を持って対処できるのではないでしょうか。相手を変えようとするからイライラする。まずは自ら幸せになることにフォーカスし、そのかけがえのない時間を自分に向けるように意識してみましょう。自分が満たされることで、人にも優しくできるのだと思います。

日本でも幼児虐待が後を断ちませんが、お母さんとしての教育やお母さんとしての居場所をしっかり確保して、安心して子育てができる環境が整うことを願って、私も日々皆さんにお声掛けしています。

~「女性らしさ」とは?~

皆さんが考える「女性らしさ」とはどのようなものでしょうか。実際に「女性らしさ」と調べてみると、「女性および女児の特有の文化や性質」と出てきます。また、「女らしさ」と引くと、「それが女性および女児の特性(あるいは特徴・要件等)であると特定の話者や特定の集団が想定している固定観念群のこと。男らしさに対置される観念である」と出てきます。

男女平等と言われますが、生まれ持った気質や才能も違うわけですから、その違いを認め、受け入れその「人」として接していく必要性を感じています。私は、3人の息子を出産し、専業主婦から個人事業主を経て、法人化したわけですが、男性が抱える仕事への責任感や重圧(もちろん女性も)、女性が抱える出産・育児の不安や孤独を知っています。毎月安定したお給料を稼ぐことの大変さも起業してわかりましたし、守るべきものがあることへの責任感や使命感、社会に役立つ仕事をする素晴らしさも理解しました。また、女性として出産・育児ができたことも、大変ではありましたが、かけがえのない喜びと幸せを生み、自分自身の成長にもなったと思います。

結局は、自分が男性であっても、女性であっても、その人の外見ではなく「内側」にフォーカスし、その人の存在を認め、受け入れ、関係性を構築していく。親子でも、「親」と「子」ではなく「人」と「人」なのだと、思春期・反抗期を迎えた長男から教わりました。

私の好きな言葉に《足るを知る》という老子の言葉があります。人は完璧じゃないし、1人では生きられない。多くの人の愛によって支えられて、育てられ「今」があります。「感謝の心」があれば、この苦境の時代も、みんなで知恵を持ち寄り、話し合い、認め合い、乗り越えていけるのではないでしょうか。こんな時代だからこそ、「人間力」を試されているような気がします。「女性らしく」というより、「あなたらしく輝いて!!」というのが、私からのメッセージです。(次号へ続く)

■プロフィール
セルフブランディングプロデューサー
福田 宇華(ふくだ うか)
 
短大栄養科卒業。洋菓子メーカーに8年間勤務し、百貨店での店長業務経験後、結婚を機に退職。3人の息子に恵まれ専業主婦時代を過ごす。40歳前に栄養士パートで社会復帰すると、「漢方美活club」を立ち上げ個人事業主としてスタート。2020年7月にはuka planet(同)を設立し、自身のサロンマンションを購入する。食べる薬膳茶【美活eat薬膳茶】考案者。コミュニケーション能力・行動力・発信力を武器に、現在は自分らしく働きたい女性のサポートとしてコーチングやコンサルティング、起業塾の開講、ブランディングプロデュース、イベントプロデュースを手がける。「起業女性を孤独にしない」をモットーに、コミュニティやプロジェクト立ち上げ経験多数。『婦人公論』『anan』『朝日新聞Degital』『新時代のヒットの予感』などメディア掲載多数。日本橋三越カルチャーサロン「根本美人講座」開催経験あり。2021年「ミセスなでしこ日本」ファイナリスト。趣味はドライブと山登り。
 
uka planet 合同会社
URLhttps://ukaplanet.com/

<< Vol.2 働き方改革と女性の現状についてVol.4 やり方よりも在り方を問う >>

 
 
 

躍進企業応援マガジン最新号

2024年3月号予約受付中!