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移り行く世の中で生きるビジネスパーソンへ贈る 新しい時代に自分軸を持つ思考のヒント

さまざまな物事が目まぐるしく移り変わり、多くの情報が発信されて錯綜している昨今。その中で何を基準にし、何をすればよいのか、取捨選択に悩まされるビジネスパーソンも多い。本連載では、大学院在学中から個人事業主として芸能界・出版業界など多様なフィールドで活躍し、30歳で転職した上場企業ではスピード出世を果たすなど、確固たるビジネスノウハウを蓄積してきた、経営戦略コンサルタント・ストレングスコーチの壁山恵美子氏が、これからの新しい時代に向けて、仕事・ライフスタイル・コミュニケーションにおいて自分の軸を持って考えるための“思考のヒント”を、自身の業務や日常生活での実体験に基づき伝えていく。
 

ようやく進化し一般化してきたVRの世界

5月号を購読の皆様、ありがとうございます。また、このコーナーページを開いていただきありがとうございます。だいぶ暖かくなり桜の蕾が膨らみ始める3月下旬にこの原稿を書いています。

さて、皆様は最近、「AR」・「VR」・「NFT」・「メタバース」など、何か一つでも体験したことはあるでしょうか。もしくは、こうした用語だけであれば、ニュースなどで耳にしたことはあるでしょうか。(用語についてはコラムの最後に用語解説を付け加えておくので、ご参照ください)。「VR元年」と言われていたのは2016年、この年、一般の消費者向けのVRヘッドマウントディスプレイ(以下、VRHMD)が各社から一斉に発売されて、市場に出回り始めました。この「VR元年」という言葉は「VR技術が一般消費者に普及し始める」という意味での元年になります。VR技術自体の研究は1960年代に行われていましたが、当時のコンピューターの処理能力、ネットワーク技術ではまだまだ現在のレベルに到達はしていなかったですし、そもそもVRのデバイス(VR装置)自体が高価であり一般化は難しかったので実際に一般で販売されることはなかったのだと思います。

一般にVRHMDの普及年として2016年が「VR元年」と言われていたものの一部のゲームユーザーを除いて、まったくゲームに関心がない人でもVRHMDを手にして操作をし始めるのは、2022年なのではないかと私は思っています。その理由として、実は、2018年頃からVRに関して学び、その後、2019年1月に「VR体験会at柏の葉キャンパス」にて『VRと未来のビジネスについて』講習を担当しました。当時、VR体験会として開催したものの、残念ながら早すぎたという感覚で、アーリーアダプターな友人たちが数人興味を示してくれた限定的なイベントとなってしまった経験があるのです。その時に感じたことは、人は新しいものを理解できるまでにかなりの時間がかかり、自分で使ってみようという段階に至るまでに相当な時間がかかる。さらに、そこに技術的なハードルがあると、一般的に「自分ごと」となって興味を持ったとしても、持っているデバイス(パソコンやスマホなど)のスペックの問題もあり、なかなか手が出せない領域となってしまうのだということでした。

仮想空間はこれからますます進化していく

2021年10月28日にFacebook社が、社名を「メタ(Meta)」に変更すると発表し、「メタバースは、社会のつながりの次なる進化です」とMeta Quest公式ページ(※参考引用1)で語っています。SNSの代表格とも言えるFacebookは人と人のつながり、「友達」という概念での社会とのつながりに新しい概念をつくりあげ、ITにおけるコミュニケーションを進化させてきました。2016年はコンシューマー向けVRヘッドセットをリリースしたOculus VRを買収してVRの世界にも乗り込んできています。「meta」という用語は、「後続」「変化」「変成」 「超越」「一段と高いレベルの」「抽象度を高めた」などの意味を持ち(※参考引用2)、メタバースが一般化されるまでには数年はかかると想定されています。そして Facebook社 が設立されて、一般的に誰もが使う SNS という存在が確立するまでに約 6 ~ 8 年 ほどかかっているわけですから、現在の情報の拡散性を考えても、最低5年はかかるので、メタバース普及元年となるのは早くて2028年とか2030年になるのではないでしょうか。時々、ふと考えるのは、その技術が一般化された時、自分自身はいったい何をしているのだろうか・・・ということ。技術は進化しますが、人は歳を重ねるので、私はその技術についていけているのだろうかと考えてしまいます。

想像もしなかった世界が現実に体験できる

3月、春分の日を最後とした3連休、私は「Cluster GAMEJAM 2022 in Spring」というバーチャルイベントに参加しました。VR空間で自分の「ワールド」をつくるという大会です。今年、2022年2月16日に「cluster」というアプリケーションで「WORLD CRAFT(ワールドクラフト)」という機能が正式リリースされました。「cluster」とは日本企業であるクラスター(株)が運営する「メタバースプラットフォーム」(※参考引用3)で、VRヘッドマウントディスプレイではもちろんのこと、スマートフォンやパソコン、タブレット端末にも対応しているアプリケーションで使える仮想空間のことです。

今回参加したイベントでは、レギュレー ションなどが提示され、1人での参加も OK、チームでつくっても OKで、決まっ たテーマに沿って48時間でゲーム空間 (ワールド)をつくっていくものでした。実際には、ゲームでなくてもよく、前述した「WORLD CRAFT(ワールドクラフト)」で空間を構築してもOKというもの。私は遠隔でつながっている友人を数人誘って、チームでエントリーをしてみました。私以外は、VR空間に入るのも初めてですし、ましてや仮想空間をデザインするなど初めてという大人ばかりでしたが、一緒に仮想空間をつくるという体験がとてもおもしろいのです。「WORLD CRAFT(ワールドクラフト)」は既にクラフトのパーツが用意されているのをバーチャルワールドの空間のグリッド内につくっていく方式なので、言い換えれば、「大人のバーチャル“積み木遊び”」といったところ。

バーチャル空間の良いところは、アバターでリアルな顔が見えないので、名前・年齢・見た目などの視覚情報などはまったく気にする必要がない点です。その空間で中学生や高校生と遊んでも、年齢差を感じることがなく、不思議と一緒に遊べるという感覚で、誰でも友達になれる仮想空間に新鮮さを感じました。

大会はコンテスト形式ではありますが、コンテストの結果など、どうでもよいと思える体験ができたことに感動していますし、今回、ワールドをつくるという試みをして、これはまさしく、「社会のつながりの次なる進化」のスタートなのだと感じています。読者の皆様にも、ぜひ、VRなどを一度お試しいただければと思います。

用語解説
AR:「Augmented Reality」の略。一般的に「拡張現実」と訳され、実在する風景にバーチャルの視覚情報を重ねて表示することで、目の前にある世界を仮想的に拡張するもの。
VR:「Virtual Reality」の略。現状ではヘッドマウントディスプレイを装着することにより、360度のスクリーン内で視覚映像を投影する「仮想現実」。
NFT:「Non-Fungible Token(ノン-ファンジャブル トークン)」の略称、日本語で「非代替性トークン」。
メタバース:AR(拡張現実)・VR(仮想現実)の端末を使い、人々とつながれるデジタル空間のこと。実際の定義はまだ確立されていない。Neal Stephenson(ニール・スティーヴンスン)氏が1992年に発表したSF小説『Snow Crash』 に登場する架空の仮想空間「メタヴァース」に由来。

参考引用1:https://www.oculus.com/blog/quest-brand-update/
参考引用2:https://ejje.weblio.jp/content/meta(研究社 英和コンピューター用語辞典での「meta」の意味)
参考引用3:https://cluster.mu/(クラスター(株)のWebページ)

 

■プロフィール
壁山 恵美子(かべやま えみこ)
株式会社 ブレインスイッチ 代表取締役
YAMA HOTEL & ROOFTOP BAR(ミャンマー/ヤンゴン)
Chief Information Officer(CIO)
 
イベント・出版業界を経て、ソフトバンク(株)に入社。情報セキュリティおよびリスクマネジメントを専門分野とするグループマネジャーとして業務に従事。その後、J-SOX、IT統制、システム監査等の経験を経て独立。現在は、上場企業の経営企画部門およびPR・マーケティング戦略などのコンサルティングに携わる。また、中小企業の経営者向けコンサルティングや人材育成の研修カリキュラム開発なども展開。さらに、YAMA HOTEL & ROOFTOP BAR(ミャンマー / ヤンゴン)にてCIOとして人材育成をする傍ら、ミャンマー進出コンサルタントとしても活動。Gallup認定ストレングスコーチとして、組織のマネジャーなどにコーチングおよびコーチング型マネジメント手法を指導している。
 
※保有資格
・Gallup認定ストレングスコーチ
・Tony Buzan公認 マインドマップ・インストラクター
・Peter Walker氏 公認 ベビーマッサージ&ベビーヨガインストラクター
・高等学校教諭第Ⅱ種(公民)免許
 
URL https://brainswitch.jp/
個人Webサイト https://kabeyama.jp/
Facebook https://www.facebook.com/kabeyama/
Instagram @kabeyama
Twitter @Kabeyama_Emiko
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