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コラム

セルフブランディングプロデューサー福田宇華のこれから一歩踏み出したい 女性に届けるメッセージVol.2

Vol.2 働き方改革と女性の現状について

時代の変化と働き方の多様化によって、自ら事業を立ち上げる女性が徐々に増えてきている。しかし、起業してみたものの、自身の長所を生かす方針づくりや、業界内の人脈を広げる方法がわからず、悩んでいる人も多い。ここでは、そんな女性起業家たちをセルフブランディングプロデューサーとして支えるuka planet(同)の代表・福田宇華氏が、一歩踏み出すための勇気とノウハウを与えるコラムをお送りする。

~働き方改革が掲げられる昨今~

「働き方改革」とは、「一億総活躍社会」実現に向けた取り組みの一環で、少子高齢化が進む中でも「50年後も人口1億人を維持し、職場・家庭・地域で誰しも活躍可能な社会」を目指すというものです。

あなたの50年後は・・・今と同じようには働けていないのが、きっと現状ですよね。国家としての理想はあるけれど、現状はまだまだ課題が山積み。実際に子育てしながら働いている女性の負担は増えるばかりです。厚生労働省が2019年に発表した定義によれば、「働き方改革」は、働く人々が、個々の事情に応じた多様で柔軟な働き方を、自分で「選択」できるようにするための改革、とされています。やはり「多様化」なのですね。今までの常識に囚われずに、それぞれの事情に合わせて、納得して働く。人生の多くの時間を、「仕事」だけに費やすのではなく、「仕事」も「ライフスタイル」の一部として、楽しみながら、豊かに働く。オリジナリティ、アイデンティティを大いに発揮し、それを受け止める企業や社会に、柔軟に歩み寄る姿勢が求められてるような気がします。

~女性の現状を知る~

理想だけを掲げ、社会や国家のためだけに働く時代から、「個」を満たす時代に移行しています。私の事業で掲げる「バランスの取れた豊かな起業」とは、これからの女性が社会から認められ、それぞれの「強み」を発揮していくこと。妻や母としてはもちろん、女性として・人として認めてもらうことで、モチベーションが上がり、継続できる―やはり、原動力は「心」であり、「心が決まった人」は、結果や人脈が伴ってきます。「女性の起業」と簡単に言われますが、現実は厳しいと受け止めています。私も専業主婦から起業した時は、「自分らしく働きたい」と夢も希望もあったのですが、なかなかうまく進まずに、睡眠時間を削るばかりで体調を崩してしまうことも多々ありました。また、あまりにも社会の制度に無知なせいで、だまされてしまう方も多いと聞いています。皆さんそれぞれ、初めての起業で、何をどうやったらいいのか、誰を頼ったらいいのか、そして自分にどんなやり方が合うのかを探りながらスタートしているのです。やっと「自分らしい働き方」を見つけても、それを「継続」できない女性が多いような気がします。自分の身の丈を知って、何のために起業するのか、誰のために起業したのか、何を届け、何を伝えたいのかなど、しっかり根本の自分の心と向き合う時間が、起業時には必要になってくると感じています。そんな時には、やはり同じ目的を持った女性同士のつながりが、情報共有源としても必要になってくるのです。

~自分を知る~

私の場合、専業主婦から起業しで5年目で法人化を果たしましたが、皆が皆、同じ道を歩んでいかれることは望んでいません。それぞれのキャパシティも違いますし、時間の使い方、価値観、大切にしたいものも違います。だからこそ、同じやり方や仕組みでは個々の課題は解決できないと考えており、そこにその人なりの「メッセージ」や「ストーリー」がないと、人(特に女性)は心が動かない=購入につながらないのです。いかに、顧客の心に寄り添い、心を揺さぶるのか。やはり「この人から買いたい」と思ってもらうことが、リピートにも口コミにもつながっていきます。商品力や技術はもちろんですが、私はさまざまな経験を通し、結局は「誰から買うのか」がポイントになってくると考えています。今は、インスタを活用した起業女性のビジネスが盛んですが、成功している方やファンが付いている方、長期にわたり起業できている方は、自分を良く知り掘り下げた結果、「自身のメッセージ」をしっかりと持っているように感じています。それが買う人の心に響き、購入につながる。仕組みはシンプルなものです。私は、起業を「自分探しの旅」と位置付けておりますが、まずは「自分」というフィルターを通して、何を社会に伝え残して行きたいのかを考える必要があります。自分をよく知れば知るほど、心に響く言葉やメッセージが生まれてきます。

~皆が納得のいく形をつくる~

起業を続けていくうえで、応援者や協力者はとても重要になってきます。あなたは人に応援されていますか?応援されるような起業をしていますか?―誰かが我慢したり、犠牲になったりするスタイルは、やはりどこかにゆがみが出てうまくいきません。「持続可能な働き方」も《働き方改革》の一部になってきますが、独りよがりではなく、「皆が富む仕組み」を提案し続けていく姿勢が大切だと感じています。「人の幸せを願える人」が結局は、豊かになっているように思えるのです。きっと、一人ひとりにとっての心地よい「成功のスタイル」があるはずです。私自身、何かを犠牲にする働き方から卒業して、皆が「強み」や「得意」を持ち寄り、力を思う存分発揮できるフィールドをつくることを、常に理想に掲げています。

~活躍可能な社会とは?~

冒頭の話題に戻りますが、「1億総活躍社会」=「職場・家庭・地域で誰しも活躍可能な社会」とありますよね。仕事に注ぐ時間が人生の中の大半を占める中で、「どのように働き、活躍していくか」が、人生の充実とも関係してきます。私は、生活するためだけの労働だけでは、「活躍」とは言えないと考えています。それには、まず自分自身を知り、何ができて、社会に何が提供できる人間なのかを自分自身に問う必要があります。私は、起業して初めて、自分自身の人生と向き合いました。時には苦しいこともありますが、その後の人生が豊かになり、仕事にも家庭にもハリが出ます。いまの仕事が自分の望み通りの仕事でなくても、仕事がある幸せにフォーカスし、自分らしい仕事に辿り着くまでの「学びの場」と捉えることで、見方が変わり充実したビジネスライフになるのではないでしょうか。「今の役割を一生懸命果たすこと」でも、見えてくる未来があると私は思います。

■プロフィール
セルフブランディングプロデューサー
福田 宇華(ふくだ うか)
 
短大栄養科卒業。洋菓子メーカーに8年間勤務し、百貨店での店長業務経験後、結婚を機に退職。3人の息子に恵まれ専業主婦時代を過ごす。40歳前に栄養士パートで社会復帰すると、「漢方美活club」を立ち上げ個人事業主としてスタート。2020年7月にはuka planet(同)を設立し、自身のサロンマンションを購入する。食べる薬膳茶【美活eat薬膳茶】考案者。コミュニケーション能力・行動力・発信力を武器に、現在は自分らしく働きたい女性のサポートとしてコーチングやコンサルティング、起業塾の開講、ブランディングプロデュース、イベントプロデュースを手がける。「起業女性を孤独にしない」をモットーに、コミュニティやプロジェクト立ち上げ経験多数。『婦人公論』『anan』『朝日新聞Degital』『新時代のヒットの予感』などメディア掲載多数。日本橋三越カルチャーサロン「根本美人講座」開催経験あり。2021年「ミセスなでしこ日本」ファイナリスト。趣味はドライブと山登り。
 
uka planet 合同会社
URLhttps://ukaplanet.com/

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