一歩を踏み出したい人へ。挑戦する経営者の声を届けるメディア

Challenge+(チャレンジプラス)

コラム

今月の「元気になる」コラム 第2回

大きな問題や障壁にぶつかり、様々な策を講じても、どうにもならないことがある。その状態を人は「行き詰まった状態」と言う。折しも、突然に訪れたコロナ禍の影響で、現在、世間には不安感や閉塞感が漂っている。出口の見えない状況下で行き詰まった時、人はどのように生きていけばよいのか。多くの若者から支持を集めるポジティブ・エナジャイザーの髙島真太郎氏に、「行き詰まった時に行う習慣」を聞いた。
 
新型コロナウイルスが蔓延し、我々の安寧とした⽣活が脅かされている。休業のため、職を失ったり、収⼊が極端に減ったりするなど、⾷うに困る⼈も増えている状態だ。そんな中で、「悩みの質が変わりつつある」と髙島⽒は⾔う。

以前まで、私のもとには「今の仕事が自分に合っていない」といった相談や、「会社の上司とうまくいかない」といった具体的な悩みが寄せられていました。ところが、このコロナ禍で、漠然とした不安、それも強大な不安感に苛まれている人が増えています。収束までのシナリオが誰にも分からないからこそ、余計に心配になる。感染のリスクは? 仕事への影響は? 収入が途絶えたらどうすればいいのか? 家族は健康でいられるのか? と不安は尽きることなく生まれてきます。
 でも今回のコロナ禍について言えば、特定の人に降りかかった災いではありません。もちろん、感染した方や、失業された方は大きな苦しみを背負わされていますが、何の影響も受けていない人などいませんし、感染や失職のリスクは全ての人にあるわけで、ある意味、コロナ禍はわけ隔てなく、公平に降りかかった災難と言えるでしょう。
 そのような中で私は、人々の心の持ちようが二極化していると感じています。今述べたように、様々な不安を口にし、平常でいられなくなっている方と、今回のことをチャンスや転機と捉えている方。
 例えば多くの企業でテレワークが浸透していますが、当然、オフィスにいる時と比べて仕事は捗らない。遠隔操作は動きが遅いし、重要な資料は家に持ち帰れない。上司に決済を仰ぐのにも時間がかかり、パソコン越しの営業だと話もまとまらない。「ああ、テレワークは不便だなぁ」と大勢の人が感じていることでしょう。かたや、「多少不便はあっても、自宅にいながら、多くの仕事がこなせる。満員電車に乗る必要もないし、家族と過ごせる時間も増えた。こんな働き方って素晴らしいじゃないか!」と思っている人だっているはずです。

与えられた同⼀の環境下で「是」と捉える⼈と、「否」と捉える⼈がいる。各々の⽣活環境以前に、個々の思考──「ポジティブ・シンキグであるか「ネガティブ・シンキング」であるかで分かれるのかもしれない。

 テレワークに不満を感じている方々はそろそろ、「会社で仕事がしたい」と感じ始めているはずです。そのようなことを今まで考えたことがあるでしょうか。むしろ逆で、多くの人は「会社に行きたくない」と思っていたはず。今まで普通にできていたことができなくなって、「普通」のありがたみに気付く。会社に出社しているうちは「行きたくない」と思っていたのに、出社してはいけないとなると「行きたい」と思うようになる。
 物事を違う角度から眺めてみると、苦しみがありがたみに変わったり、不安が希望に変わったりすることがあります。それこそが“ 内声(心の声)” の変化です。

コロナ禍の影響で時間を持てあます⼈が少なくない。⽇頃は「忙しい。時間が⾜りない」と⾔っている⼈でさえ、時間を持てあますと⼼が不安に向かう。

 私はかつて、「成功者」とは「不労所得」を得られる人のことだと思っていました。実際に、不労所得を得られるようになり、「働かなくても収入が得られる自分は、成功者になった」と感じていたんです。
 ところが、そのような生活をしばらく続けていると、何もしないことがつまらなく思えてきたんです。そして「こんな無意味な生活を送って、成功と言えるのだろうか?」と不安に思うようになりました。
 私はよく人生をゲームになぞらえています。ゲームは、成長と失敗を繰り返しながら、あるいは試行錯誤しながらゴールを目指すから楽しい。ゲームソフトを買ったその日に攻略本も買って、苦労せずにクリアして楽しいでしょうか?
 人生もゲームと同じです。何の失敗も困難もない人生なんてつまらない。壁にぶつかったとしても、八方ふさがりになったとしても、出口は必ずあります。時間はかかっても、自分の力で窮地を脱して、その後に訪れる小さな成功や喜びは何物にも代えがたいと思いませんか。

教育者は⼦どもたちに「⼈⽣はゲームと違う。⼈⽣はゲームのようにリセットできない」と教えている。髙島⽒の考えとは真逆だ。

 私はそうは思いません。失敗したら何度でもリセットすればいいって思います。コロナ禍で職を失った人も、人生が終わったわけではない。リセットして、またリスタートすればいいんです。

髙島氏はこの時期だからこそ、できることとして、コミュニティ・サロンに入ることを勧めている。

 オンライン・オフライン問わず、ポジティブになれそうなサロンに入会し、色々な人を見て、話をして、触発され、啓発され、そしてインスパイアされるような環境に自分を置くことが大切です。そのために必要なお金と時間は、惜しみなく使いましょう。「投資」にはお金と時間が必要です。
 株のような外的投資は失敗のリスクもあり、素人がすぐ始められるようなものではありません。でも、自己投資ならすぐに始められるし、投資した額の何倍もの利益が必ず自分に返ってきます。
 人生は「引き出し」が多いほうがうまくいくことが多い。だから「コロナのせいで」とくさらず、自分の好きなことを特技にしたり、可能性を広げたりするための投資を始めましょう。クリエイティブなことを考えつく人は、逆境の中でもプラスの思考を持てる人です。コロナ収束後は世界や人々の価値観が変わると言われていますが、その収束後の世界を見据え、既に新しいビジネスモデルを考えている人もいます。そうした生き方を目指してほしいと思います。
 サロンに入会したくなければ、時間をたっぷり使って、デトックスするのもいい。例えば、外に出て、自然の中に身を置いてリラックスする。何もしない時間を無意味な時間だと捉える人もいますが、自然や宇宙のエネルギーをたっぷり吸収すれば、“ 内声 ” の切り換えができます。たっぷりの時間を使うのだから、これ以上贅沢な自己投資はない。心のスイッチを切り換えれば、新たな一歩がきっと始まります。

残念、紙数が尽きたようだ。この続きは次号で語ってもらおう。読者の方々には、今、できることを実践してもらいたい。

■プロフィール
語り手 髙島 真太郎

WORLD JOYOUS LIFE 合同会社CEO。
建築設計の業務を営んでいたが、多くの経営者と出会う中で、セールスエージェント業務に着目。若い営業職を支援するコミュニティ作りに注力する。
 
『宇宙学校』しんちゃんねる369
https://m.youtube.com/c/shinchannel369/

 
 

<< 今月の「元気になる」コラム 第1回今月の「元気になる」コラム 第3回>>

 
 
 

躍進企業応援マガジン最新号

2024年3月号予約受付中!