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オフを充実させ、より良いビジネスライフを! 大人が楽しむアウトドア考

アウトドアのオリジナルグッズ開発を手がける、イナウトドア合同会社の森豊雪代表が、アウトドアの魅力をお伝えする連載コラム。季節は冬真っただ中。「こんなときにキャンプなんて行けない」と思うかもしれない。しかし、代表は「冬キャンプには非常に魅力がある」と説く。もちろん、万全を期した防寒対策は必須だ。今回はそんな冬キャンプについて。
 

◎快適な冬キャンプ。ネックは寒さ

私は「冬キャンプ」をおすすめしたい。アウトドアに慣れない方からすると、「わざわざ寒い中でキャンプを行うなんて」と敬遠するかもしれない。確かに、十分な防寒対策は講じる必要がある。しかしそれを除けば、冬キャンプは良いこと尽くめである。

例えば、冬には虫が少ないことが挙げられる。一般的には、アウトドア=夏であり、「虫がいる」という理由でキャンプなどの活動を敬遠する方は少なくないだろう。暑いうえに虫がいることはとてもつらい。ましてや、蚊やブヨといった血を吸ってくる虫は本当にうっとうしい存在だ。その点、冬の場合はそういう心配が不要である。また、冬は空気が澄んでくるので、景色が良い。これは空気中の水蒸気が少なく、チリなどのゴミが空中に舞いにくいことが影響しているといわれている。

とはいえ、キャンプ場というのは普段暮らしている場所よりもずっと標高が高い位置にあることが多い。当然、氷点下を下回る気温、吹き抜ける強風など、都会にいるよりもずっと厳しい条件で過ごすわけで、防寒対策はしっかりとするべきだ。それが不十分では、せっかくのキャンプも快適でなくなってしまう。積載量の関係で、限られた荷物しか持っていけない中で何をどれだけ持っていくのか。頭を悩ませるところだ。

いまや暖房機器と呼ばれるものは、エアコンにはじまりファンヒーター、コタツなどさまざまある。こうした暖房器具も、電源の確保さえできれば野外での使用が可能だ。最近では、各サイトで電源が使えるよう設備を整えているキャンプ場も増えてきている。

◎自然ならではの暖をとる

ただ、個人的にはせっかくのアウトドアなので、電源を使うものは避けている。日常生活につなぎ止められているイメージが抜けないからだ。キャンプは、自然の中に自分を解放しに行くのだから、できればその場でしか使えないようなものを使いたい。

自然の中で暖をとる究極の手段としては、たき火がある。その温かさは格別。風に当たってしまうとさすがに寒いので、風除けかつ熱を反射させるためのリフレクターを設置すると良いだろう。とは言え、たき火は煙による匂いや、火の粉が飛ぶことによって衣類などに穴が開いてしまうこともある。そうしたことを気にする方におすすめなのが、ストーブだ。

ストーブといえば、薪ストーブに憧れを抱く方も多いのではないだろうか。さまざまなメーカーから、キャンプに最適な軽量かつおしゃれなデザインの薪ストーブが販売されている。おそらく「炎のゆらぎも見たい」という声が多いのだろう、ストーブのサイドにはガラス窓の付いたモデルも多い。最近のテントは居住空間も広く、かつ難燃性の素材を使ったものが増えているので、安全性も高い。そんな薪ストーブを一つ設置するだけで、テント内はまさに快適な居住空間になるのだ。

無論、テント内でそれらの暖房器具を使用することにはリスクも伴う。一つは火災で、もう一つは不完全燃焼による一酸化炭素中毒だ。薪ストーブには煙突を付けるので、排気は外に行われるものの、万が一室内に一酸化炭素が滞留すると低濃度でも大きな危険となる。ポータブルガス検知器なども販売されており、テント内のガス検知は必須といえよう。その点は液体燃料系のストーブも同様である。薪ストーブに比べるとコンパクトなものが多く、加えて不完全燃焼も起きにくいものの、油断は禁物だ。テントの中にはツールームになっているものもあり、寝室部分とわけて使うことで事故を防ぐ対策になるだろう。

◎火に頼らない防寒対策

私がそうであるように、「テント内で火気を使うのは怖い」という方もいると思う。そんな方は、衣類や寝具で防寒対策を講じよう。衣類に関しては、最近は高機能素材も多い。その中で私が気に入っているものは、羊毛の中で最も高級な一品とされる「メリノウール」だ。保温性の高さや肌触りの良さに加え、抗菌防臭機能も高い。作業着系の衣類を扱うお店にてお手頃価格で購入できる。着込む際のポイントは、肌が直接風に吹きさらされる部分を減らすこと。そして、足元からの冷えはかなりこたえるので、靴下などを含め履物もしっかりとそろえたい。また、首元など大きな血管の流れている部分を温めておくと循環する血液の温度を維持でき、体温低下を防ぐことができる。

キャンプでの寝具は、寝袋が主流だ。性能はそれぞれ異なるので、記載されている情報から必要な機能を満たしているものを使ってほしい。使用時の注意点は、寝袋の中でぎゅうぎゅうになってしまわないこと。大きな血管が抑えられて血流を悪くしてしまい、かえって寒い思いをしてしまう。少し体が動かせるくらいがちょうど良いのだ。どうしても寒ければ、寝袋の上から毛布などをかけるのも一つの手段である。

低体温症は、あっという間に命を奪うほど恐ろしいものだ。繰り返しになるが、冬のキャンプでは防寒をしっかり行ってほしい。その一点だけ十分な対策を行えば、あとは快適な冬キャンプが待っている。たき火を囲んでも良し、薪ストーブを導入してテントにこもっても良し。鉄鍋でじっくりと煮込んだ料理に舌鼓をうつのも悪くないだろう。いずれにしても、安全第一で自分だけの野外活動を楽しんでほしい。

 

 

■プロフィール
森 豊雪

学業修了後はエネルギー関連の製造会社に入社し、30年以上にわたって勤務する。55歳を迎えて新しい道を模索。もともと趣味で活動していたアウトドア分野で起業することを決意し、イナウトドア(同)を立ち上げた。現在は、オリジナルアウトドアグッズの開発や、サバイバル教室などの展開、自然保護のボランティア活動に注力している。
 
※保有資格
・NCAJ 認定 キャンプインストラクター
・JBS 認定 ブッシュクラフトインストラクター
・日赤救急法救急員他
■企業情報
イナウトドア 合同会社
〒238-0114
神奈川県三浦市初声町和田3079-3
■URL
https://www.inoutdoor.work/
■Twitter
@moritoyo1

 
 

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