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コンサルタント・小田切社長が指南!海外進出成功への道 第3回

昨今の国内市場の縮小化を危惧し、多くの日本企業がグローバル化に乗り出しています。その中で、言葉や文化、ビジネスの進め方の違いといったさまざまな壁にぶつかることがあるでしょう。本コラムでは、海外ビジネス経験が豊富な(株)サザンクロスの小田切社長による、海外進出におけるアドバイスをお伝えしています。前回は、「海外進出の目的と目標」についてご紹介しました。今回は、「海外進出のための事前準備」と題して、海外展開に向けて企業が行うべき準備についてご説明します。
 

早めの事前準備が肝要

皆様、こんにちは。(株)サザンクロスの小田切武弘です。対談記事が掲載されている「躍進企業応援マガジンCOMPANYTANK」2018年3月号、本コラム連載第1回目、第2回目が掲載されている5月号および7月号は、すでに目を通して頂けましたでしょうか?

第3回にあたる今号では、「海外進出のための事前準備」――実際にどのようなことを準備すれば良いのか?という部分にフォーカスを当ててお話しします。

当社は、海外進出を目指す企業様のサポートを手掛けています。その際、メーカーや販売業の経営者の方から「海外に現地法人をつくりたいが、どのような準備をしたら良いのか?というご質問を必ずと言っていいほどお受けします。

業界や業種、それぞれの企業様ごとに準備することは当然異なりますが、実はいくつか共通していることもあるのです。以下、代表的なものをご紹介します。

① 第1回および第2回のコラムにも記載したように、海外進出をする動機付けと、その目的・目標を再確認すること。

② 社内で専門担当部署や担当者を明確に決めること。

③ 担当者は進出国言語あるいは英語のスキルを、現地側とある程度コミュニケーションが取れるくらいにしておくこと。

④ 現地法人設立時には、日本から現地法人責任者が駐在するケースが多い。その場合、日本人海外駐在員規定や、現地ローカルスタッフの人事諸制度、経理処理、法務管理、輸出・輸入や物流業務、商品管理などのアドミニストレーション機能をある程度構築してから、現地での営業活動に軸足を移すこと。

以上がおおよその企業様に当てはまるであろう必要な事前準備の一部です。これらを短期間に準備したり、実際の海外進出業務が始まってから同時進行で準備に取り掛かるようなことは、できる限り回避したいものです。状況にもよりますが、実際に海外現地法人の設立予定日からさかのぼると、最低でも1 年前には上記の項目の準備に取り掛かっておくことが望ましいと思います。

よくある注意すべき点

ここから先が最も重要な事前準備となり、多少辛口のお話になります。当社では国内の企業様から、「国内が行き詰まったので、海外に目を向けるしか延命策がなさそうだ」「海外ならば人件費が安いから、販売を拡大できる可能性がありそうだ」「日本産・日本製の商品である我が社の商品ならば、品質が優れているから海外でまだまだ売れそうだ」──だからサポートを受け海外展開をしたい、といったご依頼を頂戴するケースが多くあります。

前述した点については、海外進出をするにあたって妥当な理由や動機だとは思いますが、さらに深く掘り下げるとどうでしょうか?

●国内での営業活動が行き詰まりを見せ、自社商品や自社取り扱い商品の売上も利益も減少しているので、打開策が欲しい。

新規商品の創出や既存商品の改良など、すでに万策は講じられたのでしょうか?また、国内が不調ならば、海外展開をする際に必要となる十分な原資の確保はされていますか?そこを改善せずに、海外進出で挽回することは難しいでしょう。

●海外での製造面、販売面などに掛かる人件費が安い。

海外で工場を買収し、安い人件費のローカルスタッフを雇用して商品を販売すれば、必ず大きな売上や利益が確保できると言えるでしょうか。海外で工場買収をする場合も決して安い投資ではないはずです。加えて、現地のスタッフへの商品製造や商品販売の技術指導といった教育、そしてその期間は決まっていますか?そもそも現在の国内の水準に達するまでに、同じ日本人スタッフに対してどれだけの期間やコストをかけて育成されてきたのでしょう。

●日本産・日本製を誇る我が社の商品は品質も良いので需要がある。

これは当社がさまざまな企業様との関係を構築させてもらっている中で、最も数の多いコメントです。おっしゃるように、日本産・日本製の商品が他商品に対して引けを取らないのは確かだと思います。しかしながら、それよりも需要が高い商品がある例を、この目で数多く見てきたことも事実です。例えば、海外で食品を販売する場合だと、現地の皆様の味覚や視点は得てして異なるもの。また、日本産・日本製だからと言って、現地の標準的な購買力水準とかけ離れた商品価格になることが多いのですが、それでは大きな販売力は期待できないでしょう。

まずは国内の基盤固めを

以上を踏まえて、海外展開で成功を収めるために、現地の状況や、他社商品を冷静・的確に把握・分析し、マーケティング手法も取り入れながら市場調査を行うことはもちろん必要です。加えて、短期間の準備ではなく、ある程度の長い期間と、十分な投資が必要なこともお分かり頂けたかと思います。

ですから、最も肝心となる事前準備は、国内での事業活動を安定、上昇させることなのです。基盤となる国内が固まってこそ、十分な準備期間を設けられ、次なる展開が望めるはずです。

そして、どのような事前準備をどれだけの期間、効果的かつ効率的に行ったかで、海外展開する前から成功できるかどうか、おおよその判断が付いてしまうもの。もちろん、100%の事前準備をすることは困難だと思います。また、具体的にどのような項目や優先順位付け、準備期間が必要となってくるかは、企業様ごとに違うものです。そこで当社は、社長様やご担当の役員様などと打ち合わせを重ねて、さまざまな角度から“ 無理なく、無駄なく、最短距離” で海外進出までの道筋をご提案いたします。ですので、皆様が海外進出をご検討される際には、ぜひとも私どもにご相談頂けましたら幸甚です。

次回は、「海外展開を進めていく上での方法」にフォーカスを当ててまいります。

■プロフィール
株式会社 サザンクロス 代表取締役社長
小田切 武弘

海外志向が強く、学生時代に海外留学を経験。学業修了後は、大手電気機器メーカーや飲料・食品メーカー、総合商社など数社にわたって、米国、インド、韓国、東南アジアといった諸外国に駐在。その中で、海外でのビジネスに苦戦する日本企業の存在を知り、自らのノウハウを提供したいという思いが芽生える。2017年7月7日、企業の海外展開をサポートする(株)サザンクロスを設立した。
 
■企業情報
株式会社 サザンクロス
〒167-0032
東京都杉並区天沼1-16-9
■URL
http://sc-southerncross.jp/

 
 

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1999年、25歳で世界7大陸最高峰登頂を達成し、当時の最年少記録を打ち立てたアルピニスト・野口健氏。15歳で初めて山に登って以来、登山はもちろん、清掃登山をはじめとした環境問題や社会貢献に関するさまざまな活動に勤しんできた。枠にとらわれない挑戦を続ける同氏を突き動かすものとは何なのだろうか。その唯一無二の哲学を伺った。

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